今日はお釈迦様入滅の日です。
1、 二月十五日、釈尊入滅の日の月が曇って
いることを題材にして、氏良(伊勢神宮禰宜)が西行に贈った歌があります。
「深く入りて
伊勢にて神主氏良が許より、二月十五日の夜、
曇りたりければ申し送りける 氏良(伊勢神宮禰宜)
今宵しも月のかくるる浮き雲や
昔の空のけぶりなるらむ
かへし(これに対し西行がかえして)
霞みにし鶴の林のなごりまで
桂のかげもくもるとを知れ
(お釈迦さまの煙は春の霞みとなって、鶴の林の姿
をとどめる月中の桂樹のかげをも曇らせています)西行」
2、涅槃会によせて多くの俳句もあります。
きさらぎの日和もよしや十五日 鬼 貫
をりからの望月くらし涅槃変 高橋淡路女
波立てる跋提河(ばつだいが)あり涅槃像 池内たけし
涅槃会や花も涙をそゝぐやと 素 堂
涅槃図の歎きの沙羅の枯れ色に 弓削土子
鶴林(かくりん)に棚雲かかる涅槃像 稲荷島人
涅槃図を掛けんとすなる僧五人 高浜虚子
雲に乗り女人も嘆く涅槃変 稲田秋央
涅槃図に摩耶夫人とぞ読まれける 後藤夜半
涅槃会や皴手あわする数珠の音 松尾芭蕉
ひぐらしや仏に会ひに婆が鉦 岸田稚魚 『雪涅槃』
お涅槃の絵解きはじめの僧合掌 掛木爽風
御涅槃のかたきまぶたや雪明り 前田普羅
土不踏ゆたかに涅槃し給へり 川端茅舎
真ん中にごろりとおわす寝釈迦かな 日野草城
御灯のうへした暗し涅槃像 芝不器男
美しき印度の月の涅槃かな 阿波野青
神垣やおもひもかけず涅槃像 松尾芭蕉
山里のいぶせき寺の涅槃絵図 西佐知
慟哭の十二支欠けず涅槃絵図 門田窓城
涅槃図の嘆き溢れて堂に満つ 稲福昌一
涅槃会や煮物料理の香る庫裏 湯澤正枝
涅槃図に尼の法話の懇ろに 伊藤悦子
鳥獣の心にも触れ涅槃絵図 野田ゆたか
1、 二月十五日、釈尊入滅の日の月が曇って
いることを題材にして、氏良(伊勢神宮禰宜)が西行に贈った歌があります。
「深く入りて
伊勢にて神主氏良が許より、二月十五日の夜、
曇りたりければ申し送りける 氏良(伊勢神宮禰宜)
今宵しも月のかくるる浮き雲や
昔の空のけぶりなるらむ
かへし(これに対し西行がかえして)
霞みにし鶴の林のなごりまで
桂のかげもくもるとを知れ
(お釈迦さまの煙は春の霞みとなって、鶴の林の姿
をとどめる月中の桂樹のかげをも曇らせています)西行」
2、涅槃会によせて多くの俳句もあります。
きさらぎの日和もよしや十五日 鬼 貫
をりからの望月くらし涅槃変 高橋淡路女
波立てる跋提河(ばつだいが)あり涅槃像 池内たけし
涅槃会や花も涙をそゝぐやと 素 堂
涅槃図の歎きの沙羅の枯れ色に 弓削土子
鶴林(かくりん)に棚雲かかる涅槃像 稲荷島人
涅槃図を掛けんとすなる僧五人 高浜虚子
雲に乗り女人も嘆く涅槃変 稲田秋央
涅槃図に摩耶夫人とぞ読まれける 後藤夜半
涅槃会や皴手あわする数珠の音 松尾芭蕉
ひぐらしや仏に会ひに婆が鉦 岸田稚魚 『雪涅槃』
お涅槃の絵解きはじめの僧合掌 掛木爽風
御涅槃のかたきまぶたや雪明り 前田普羅
土不踏ゆたかに涅槃し給へり 川端茅舎
真ん中にごろりとおわす寝釈迦かな 日野草城
御灯のうへした暗し涅槃像 芝不器男
美しき印度の月の涅槃かな 阿波野青
神垣やおもひもかけず涅槃像 松尾芭蕉
山里のいぶせき寺の涅槃絵図 西佐知
慟哭の十二支欠けず涅槃絵図 門田窓城
涅槃図の嘆き溢れて堂に満つ 稲福昌一
涅槃会や煮物料理の香る庫裏 湯澤正枝
涅槃図に尼の法話の懇ろに 伊藤悦子
鳥獣の心にも触れ涅槃絵図 野田ゆたか