福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

今日は涅槃会です

2014-02-15 | 法話
今日はお釈迦様入滅の日です。

1、 二月十五日、釈尊入滅の日の月が曇って
 いることを題材にして、氏良(伊勢神宮禰宜)が西行に贈った歌があります。

「深く入りて
   伊勢にて神主氏良が許より、二月十五日の夜、
   曇りたりければ申し送りける  氏良(伊勢神宮禰宜)


    今宵しも月のかくるる浮き雲や
        昔の空のけぶりなるらむ

   かへし(これに対し西行がかえして)

    霞みにし鶴の林のなごりまで
        桂のかげもくもるとを知れ 
(お釈迦さまの煙は春の霞みとなって、鶴の林の姿
  をとどめる月中の桂樹のかげをも曇らせています)西行」

2、涅槃会によせて多くの俳句もあります。

きさらぎの日和もよしや十五日  鬼 貫

をりからの望月くらし涅槃変  高橋淡路女

波立てる跋提河(ばつだいが)あり涅槃像  池内たけし

涅槃会や花も涙をそゝぐやと  素 堂

涅槃図の歎きの沙羅の枯れ色に  弓削土子

鶴林(かくりん)に棚雲かかる涅槃像  稲荷島人

涅槃図を掛けんとすなる僧五人  高浜虚子

雲に乗り女人も嘆く涅槃変 稲田秋央

涅槃図に摩耶夫人とぞ読まれける 後藤夜半


涅槃会や皴手あわする数珠の音 松尾芭蕉

ひぐらしや仏に会ひに婆が鉦 岸田稚魚 『雪涅槃』

お涅槃の絵解きはじめの僧合掌  掛木爽風

御涅槃のかたきまぶたや雪明り  前田普羅

土不踏ゆたかに涅槃し給へり  川端茅舎

真ん中にごろりとおわす寝釈迦かな 日野草城

御灯のうへした暗し涅槃像  芝不器男

美しき印度の月の涅槃かな  阿波野青

神垣やおもひもかけず涅槃像  松尾芭蕉
 
山里のいぶせき寺の涅槃絵図  西佐知 

慟哭の十二支欠けず涅槃絵図  門田窓城 

涅槃図の嘆き溢れて堂に満つ 稲福昌一 

涅槃会や煮物料理の香る庫裏  湯澤正枝 

涅槃図に尼の法話の懇ろに  伊藤悦子 

鳥獣の心にも触れ涅槃絵図 野田ゆたか



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 行法中の閃き | トップ | 佛教人生読本、岡本かの子・... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

法話」カテゴリの最新記事