華厳経巻六浄行品第七
若し城郭を見れば 當に願うべし衆生 金剛身を得て 心不可沮(くじけないように)ならんと
・若し王都を見れば 當に願うべし衆生 明達遠照 功徳自在ならんと
・若し妙色をみれば 當に願うべし衆生 上妙色を得て 天人讃歎せんと
・入里乞食せば 當に願うべし衆生 深法界に入りて 心無障礙ならんと
・人門戸に達せば當に願うべし衆生 總持門(覚りの門)に入りて 諸佛法を見んと
・人堂室に入れば 當に願うべし衆生 一佛乘(大乗の教え)に入りて三世に明達せんと
・ 難持戒に遇えば 當に願うべし衆生 衆善を捨てずして 永く彼岸に度らんと
・捨戒の人を見れば 當に願うべし衆生 衆難を超出して 三惡道(地獄・餓鬼・畜生)を度せんと
・若し空鉢を見れば 當に願うべし衆生 其の心清淨にして煩惱 空無ならんと
・若し滿鉢を見れば 當に願うべし衆生 一切善法を 具足成滿せんと
・若し食を得る時は當に願うべし衆生 法供養の為にして 志は佛道にあると。
・・・若し食を嚥みこむ時は 當に願うべし衆生 禪悦爲食 法喜充滿と (当方も真別処で四度加行を行じたときは、受食偈として「若得食時、當願衆生、為法供養、志道仏道」と唱え、正食偈として「若飯食時、當願衆生、禪悦為食、法喜充満」と唱えたものです。)
・・・ 飯食が已に訖ったな當に願うべし衆生 徳行充盈して十種の力を成ぜんと
・・・若し説法する時は 當に願うべし衆生 無盡の辯を得て 佛法に深達せんと
・・・ 身體を澡浴する時は 當に願うべし衆生 身心無垢にして 光明無量ならんと
・・・ 盛暑炎熾なるときは當に願うべし衆生 煩惱の熱を離れて 清涼の定を得んと
・・・隆寒氷結なるときは 當に願うべし衆生 究竟解脱して 清涼 無上ならんと
・・・經典を諷誦するときは 當に願うべし衆生 總持門を得て 一切法を攝っせんと
・・・塔廟を右遶するときは 當に願うべし衆生 正路を履行して 暢道の意を究めんと
・・・ 塔を遶って三匝するときは當に願うべし衆生 一向の意を得て 佛道を勤求せんと
・・・ 若し洗足するときは當に願うべし衆生 四神足を得て 究竟して解脱せんと
・・・昏夜寢息するときは 當に願うべし衆生 諸行を休息して 心淨無穢ならんと