私が、いつころ「笹蒲鉾(笹かまぼこ)」を食べたのか正確なことは覚えていませんが、子どものころだったと思います。そのときに「こんなに美味しいかまぼこは食べたことがない」と思ったのは、おそらく事実だと思っています。今でも、笹かまぼこは「私の好きな食べ物ベスト1000」の中の1つであることは変わりありません。
かまぼこは、(たぶん)一般的に白身の魚をすり身にして、細かい竹に塗り付けて焼いたのが、「がま(蒲)」の「ほ(穂)」や「ほこ(鉾)」の形に似ているので、「かまぼこ(蒲鉾)」と呼ばれています。
昔は魚が大漁であっても、保存することができませんでしたので、その解決方法のひとつとして考えられたのがかまぼこだったそうです。
日本では平安時代からあったらしく、1115年に当時の公卿の藤原忠実さんの転居祝いが開かれ、その祝膳の様子が「類聚雑要抄(るいじゅうぞうようしょう)」に描かれており、そのなかに、串を刺した「かまぼこ」があるそうです。
なお、本能寺での織田信長さんの最後の晩餐(1582年6月20日の夕食?)に供されたとも言われているそうです。
武家の結婚式では鯛が縁起物として欠かせないものでしたが、経済的に用意できない場合は絵や模造品を使っていたらしく、その一つが「飾りかまぼこ/細工かまぼこ」と呼ばれるもので、以降、一般的に拡がっていったそうです。日本全国には、いわゆるご当地かまぼこがあり、有名なところでは「小田原の板かまぼこ」「富山の昆布巻」「山口の仙崎かまぼこ」「島根の野焼きかまぼこ」「愛知のすまき」「徳島の阿波ちくわ」「鹿児島の薩摩揚げ」などもあります。
さて、「笹かまぼこ」といえば宮城県仙台市ですが、仙台は昔から魚が大漁に獲れています。明治時代の初めころ、ひらめの大漁が続き、その利用と保存のためにすり身にして手の平でたたいて、焼いたのが始まりと言われています。
当時は、その形状から、「べろ(舌)かまぼこ」「手のひらかまぼこ」「木の葉かまぼこ」などと呼ばれていましたが、昭和時代に旧仙台藩主伊達家の家紋である「竹に雀」の笹にちなんで、「笹かまぼこ」と呼ぶようになってから名称が統一されてきました。
2022年の旧暦7月7日(たなばた)は8月4日でした。「たなばた」が「笹の節句」と呼ばれることから、7月7日(たなばた)を「笹かまの日」として制定されているそうです。たなばたの日に笹かまぼこを食べて、夜空を見上げながら願いを唱えて、家族団らんの時間を過ごしてほしいという願いを込めてもいるそうです。
旧暦のたなばたの日は過ぎてしまいましたが、笹かまぼこを食べてみませんか(かまぼこが苦手の方もいらっしゃると思いますが)。
ちなみに、笹かまぼこの両面をうっすらときつね色になるまであぶり、ぷくっと膨らんで来たときが、一番の食べ頃だそうです。
暑い日が続き、体調を崩しやすいですが、どうぞ、健康管理にはくれぐれもお気を付けください。
本日も私のブログを読んでいただき、ありがとうございます。
今日はどのような一日になるのでしょうか。または、どのような一日を過ごされたのでしょうか。
その一日でほんの少しでも楽しいことがあれば、それを記憶にとどめるように努力しませんか。そして、それをあとで想いだすと、その日が明るくなる、それが元気の源になってくれるでしょう。
それを見つけるために、楽しいこと探しをしてみてください。昨日よりも、ほんの少しでも、いい一日でありますようにと、お祈りいたしております。
また、明日、ここで、お会いしましょう。