私のブログにお越しいただいてありがとうございます。新型コロナウイルスによってお亡くなりになった方々のご冥福をお祈りするとともに、罹患された皆様に心よりお見舞い申し上げます。また、どうか、みなさまとご家族、関係者の方がご健康であっていただければと思っております。1日でも早く流行が終息の方向に向かうことを願っております。
「関所」とは、通行人や荷物の検査あるいは防備などのため、交通上の要所や国境などに置かれた施設のことです。
関所の歴史は古く、646年の大化改新の詔に「鈴鹿(伊勢)・不破(美濃)・愛発(越前)」に「関塞(せきそこ)」を置くことに始まったとされています。しかし、鎌倉時代以降の関所は、「関銭」というお金を払わなければ通ることができない所となり、集めたお金でお寺や神社を建設するといった、いわば経済的な施設でした。
江戸時代に入ると幕府は江戸を守るため、全国に関所を設置しました。江戸時代初期には、豊臣秀吉さんチームの残党などの脅威があり、関所は軍事的な拠点として機能していましたが、やがて平和になるにつれ、関所の役割も治安維持のための警察的機能へと移り変わっていきました。江戸時代260年間にわたって機能してきた関所は幕府が倒れた後、1869年に明治政府によって廃止されました。
さて、全国知事会は4月23日、新型コロナウイルス感染拡大防止の提言をまとめ、日本政府に提出しましたが、その中で大型連休中に都道府県境を越えた人の移動を最小化するため、国が管理する道路の通行規制や駐車場の利用禁止などの特例措置を講じるよう求めました。
この話に先立ち、山形県は4月18日から、高速道路のパーキングエリア(PA)などで県外からの来訪者に非接触型の測定器で検温し、注意喚起を始めました。熱が高い場合も移動を止める強制力はありません。当面、5月10日まで実施するとのことです。
岡山県も来県者への県境での検温について、ゴールデンウイーク(今年は、マガン・ウイークでのGW)前に実施に踏み切ることを明らかにし、早ければ4月25日から実施するとのことです。場所については、関西方面から訪れる車を念頭に、県東部の高速道パーキングエリアや主要国道などでの実施を検討しているそうです。
徳島県は4月22日に県内各地の高速道路のインターチェンジ(IC)や観光施設などで県外ナンバーの車がどの程度、流入しているかを調べる実態調査をしています。これは県境をまたぐ移動の自粛を求めているものの、「県外ナンバーの車を多く見かける」といった指摘が県に寄せられていることから、実態把握に乗り出したとのことです。ちなみに、今回の調査で駐車場に県外ナンバーの車が多く止まっていることが確認された施設には、休業要請をすることなども検討するそうです。
ある意味、現代の関所のようなものですが・・・。
ここは、中山道木曽路の北の入口で日本三大関所の内の1つ福島関所の副関として置かれた贄川関所です。
JR東海・贄川駅から歩いてすぐの場所にあり、関所が廃止されるまで女改めや白木(木材)改めなどの流通の監視など、重要な役割を果たしていました。
さてさて、江戸時代の関所は、「入鉄砲と出女」を検問する所とされ、幕府防衛のための江戸に流入する武器の取り締まりと、大名の奥方が人質の意味もあって江戸に留め置かれたため、江戸から出る方向の女性が厳しく取り締まられていました。1631年には、関所破り(関所手形を持たずに不法に関所を通過したり、迂回路を通って関所を越したりすること)の罰則と関所破りを捕らえた者への褒賞規定が出されました。
関所破りをした者や、これを手引きしたものは、はりつけなどの刑に処されました。お代官様、どうか、はりつけ、打ち首はご勘弁ください・・・まあ、今の日本では、こんなことはしないでしょうけど。
致し方がない移動はともかく、いま、やらなくてもいいようなことでの移動は、「ステイホーム・ウイーク」のSWではなく、「ガマン・ウイーク」のGWとしましょうか。
国の入国制限の日本国内版だとすれば、県民を守るために首長として考えていることについては理解できます。ただ、懸念事項としては、これが現場での行動がエスカレートしてしまい、無用なトラブルだけは発生しないで欲しいです。
二度と来ない今日のために、大切に過ごしましょう。そして、また、明日、ここで、お会いしましょう。