プロのように
手早く鮮やかに
できなくとも
構いません
ゆっくりでいいのです
黒番が終わってから
おもむろに
白番が始める
というのも
悪くはありません
要は、
相手が「ひと目」で
自陣と敵陣の数が分かる
ということが大事なのです
「29足す、43足す、33足す……」
なあんてやっているようでは
何ともなりません
有段なら、ちょっと
恥ずかしいですよね
やり方のコツは
いろいろあれど
わたしは
最初に大きい場所で
20目あるいは30目、40目を作り
次に10目単位を作り
あとは最後に残った
7目とか、3目とか
半端な場所を残します
やればできるようになり
やらなければいつまでも
できないまま――
何でも、そうですよね
◇
今回のシリーズ
いかがでしたか?
たかがゲーム
されどゲーム
勝った負けた
だけの世界でしょうか
それとも
ひとときの手談
大袈裟にいえば
魂の交信の世界でしょうか
碁の世界を
狭めるのもあなた
広げるのもあなた
そう考えると
碁の時空は
単なるお遊びでもあり
無限の広がりにもなり
ではないでしょうか
番外でひとこと――
取った相手の石(アゲ石、アゲハマ)は
碁笥(ごけ)のフタの中にきちんと
入れておいてください
その辺に転がっている石は
「出石」といって
ノーカウントです
勝敗とは無関係ですから
碁笥に戻さねばなりません
出石(でいし) 盤上から取りあげたハマではなく、黒石の碁笥の中から白石が出たり、隣の石が転がってきたり、碁盤の下や座布団の下から出た石をいう。出石はすぐ相手に返すのが礼儀である。(日本棋院ホームページより)