囲碁漂流の記

週末にリアル対局を愉しむアマ有段者が、さまざまな話題を提供します。初二段・上級向け即効上達法あり、懐古趣味の諸事雑観あり

「あんたが言うとるだけ」

2020年04月04日 | ●○●○雑観の森

人臣たるの礼は
顕わには諌めず
三諌して聴かれざれば
則ちこれを逃る (礼記)

君主に過ちがあったら
遠回しに諌めなさい
3回諌めて聴き入れられなかったら
この君主には見切りをつけて逃げなさい

 

 

碁の常識、碁のマナーは世界統一基準のはずだが……大切な友人の怒らせ方 の巻】

 


■2年ほど前、対局して親しくなったAさん。

きさくな人柄で、憎めない御茶目なヒト。

棋力は?だが、趣味の碁会では“二段”の腕前である。

強くも弱くもないが、このところ好調である。

三段を目前にしているようだ。

わたしなりに応援してきただけに

うれしかったのだが……。


■一つ悪いクセがあって、

碁石を一つつまんで、碁笥(碁石の入れ物)

の表面をコツコツ叩いて考える。

碁笥に手を突っ込んでガチャガチャやるヒトもおり、

これは相手が嫌がる定番の無作法でよく見かける。

だが、コツコツの方がマズイのである。

 

■碁笥の材料には、、ケヤキ、花林、桜などが使われ、

色、艶、木目の表れ方など、原木の種類や木取りによって

それぞれに深い味わいがある。

趣味の碁会に、まさか最高級品のを使ってはいないが、

どれも美しく成型され、コーティングされている。

それを石でコツコツやれば、どうなるか?

分かりませんかねえ。

あなたの私物ではありませんよ。

 

■「それは、おやめになった方がいいですよ」

苦言を呈してきたが、分かった分かったといいながら、

なかなか直らない。いや直せない。

一局に何度も繰り返されては、当方も口調が険しくなり

「直す気がないから直らない、のです。

このままだと対局相手がいなくなりますよ」

と申し上げたところ

「そんなこと言うとるのはあんただけやろ

ときた。

これには参った。

 

「ああ、もうあなた様は

カベ突破道場において

破門といたします」

とココロの声。


         ◇


■昨秋に胸の奥にトゲが刺さったまま、

何度か書いたものの投稿できずにいた。

以前、ほかの話にひっかけて、

少し触れたことがあったのだが。

あの一言は……。

 

碁会創設で相談に乗ってくれていたOさんに、

話の流れでつい愚痴ったら共感してくれた。

さらに、人気ブロガーさんの記事を読んで、

ようやくトゲが抜けそうに思えてきた。

そこで、この投稿となったワケ。

こんなことでクヨクヨしがちの、

わたしである。

 

         ◇

 

われわれは、こう考えるべきである」

などと、ワケ知り顔に講釈垂れる評論家がおられる。

他にも、自分の主張を展開する際に

われわれ庶民感覚では」とか、

わたしたち国民は」とか、

を書き出しにする文章をよく目にする。

どうして「わたしは」と書けないのか。

自信のなさ=不安の裏返しではないか、と思ってきた。

 

でも、このちっぽけな“事件”から、

わたしはココロが揺らいでいた。

ココロの中で堂々巡りしていて、

なかなか解決できなかったのである。

 

 

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参考記事

団塊シニアのひとりごと
https://blog.goo.ne.jp/ta31875/e/d4ac2e8a4b8f73ae1f6c1aa5e4108b27

「みんなが言ってますよ!」とはどれだけの人数?



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