人臣たるの礼は
顕わには諌めず
三諌して聴かれざれば
則ちこれを逃る (礼記)
君主に過ちがあったら
遠回しに諌めなさい
3回諌めて聴き入れられなかったら
この君主には見切りをつけて逃げなさい
【碁の常識、碁のマナーは世界統一基準のはずだが……大切な友人の怒らせ方 の巻】
■2年ほど前、対局して親しくなったAさん。
きさくな人柄で、憎めない御茶目なヒト。
棋力は?だが、趣味の碁会では“二段”の腕前である。
強くも弱くもないが、このところ好調である。
三段を目前にしているようだ。
わたしなりに応援してきただけに
うれしかったのだが……。
■一つ悪いクセがあって、
碁石を一つつまんで、碁笥(碁石の入れ物)
の表面をコツコツ叩いて考える。
碁笥に手を突っ込んでガチャガチャやるヒトもおり、
これは相手が嫌がる定番の無作法でよく見かける。
だが、コツコツの方がマズイのである。
■碁笥の材料には、桑、ケヤキ、花林、桜などが使われ、
色、艶、木目の表れ方など、原木の種類や木取りによって
それぞれに深い味わいがある。
趣味の碁会に、まさか最高級品の桑を使ってはいないが、
どれも美しく成型され、コーティングされている。
それを石でコツコツやれば、どうなるか?
分かりませんかねえ。
あなたの私物ではありませんよ。
■「それは、おやめになった方がいいですよ」
苦言を呈してきたが、分かった分かったといいながら、
なかなか直らない。いや直せない。
一局に何度も繰り返されては、当方も口調が険しくなり
「直す気がないから直らない、のです。
このままだと対局相手がいなくなりますよ」
と申し上げたところ
「そんなこと言うとるのはあんただけやろ」
ときた。
これには参った。
「ああ、もうあなた様は
カベ突破道場において
破門といたします」
とココロの声。
◇
■昨秋に胸の奥にトゲが刺さったまま、
何度か書いたものの投稿できずにいた。
以前、ほかの話にひっかけて、
少し触れたことがあったのだが。
あの一言は……。
碁会創設で相談に乗ってくれていたOさんに、
話の流れでつい愚痴ったら共感してくれた。
さらに、人気ブロガーさんの記事を読んで、
ようやくトゲが抜けそうに思えてきた。
そこで、この投稿となったワケ。
こんなことでクヨクヨしがちの、
わたしである。
◇
「われわれは、こう考えるべきである」
などと、ワケ知り顔に講釈垂れる評論家がおられる。
他にも、自分の主張を展開する際に
「われわれ庶民感覚では」とか、
「わたしたち国民は」とか、
を書き出しにする文章をよく目にする。
どうして「わたしは」と書けないのか。
自信のなさ=不安の裏返しではないか、と思ってきた。
でも、このちっぽけな“事件”から、
わたしはココロが揺らいでいた。
ココロの中で堂々巡りしていて、
なかなか解決できなかったのである。
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参考記事
団塊シニアのひとりごと
https://blog.goo.ne.jp/ta31875/e/d4ac2e8a4b8f73ae1f6c1aa5e4108b27
「みんなが言ってますよ!」とはどれだけの人数?