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この京の冬の旅、非公開文化財特別公開の中で一番に行きたかったお寺、六道珍皇寺へ。
この付近はかつて六道の辻と呼ばれ、この世とあの世の境と言われていました。
ここは死者を鳥辺野へ葬送する際の野辺送りの場所で、
普通の人々はここまで来てここから先は葬送の者しかいなかったそうです。
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迎鐘
お盆の時に精霊をお迎えするために撞く鐘です。
押して撞くのではなく引いた時に撞くようになっています。
見えないところがまたなにやら感じるものがありますねえ。
境内には閻魔・篁堂があり、閻魔大王像と小野篁像を拝することができます。
なかなか迫力ある像です。ふだんは格子の間から見られるだけですが、
「六道詣り」(8月7日~10日)の時には格子が開けられるそうです。
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本堂へ入って小野篁の不思議なお話を聞きます。
昼間は宮廷に仕えながらも、夜になると閻魔大王の第二の冥官として仕えていたそうな。
閻魔大王に裁かれる時に小野篁にとりなしてもらって生き返ったという話。
この世に戻ってみたら、そのとりなしてもらった人がこの世にいる。
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小野篁が冥土に通うための井戸が境内の奥にあります。それが今回の特別公開。
あまり写真には写さないほうがいいですよと。・・・私もそう思います。
この冥土の通い井戸は“往き”の井戸で“帰り”は嵯峨野の福生寺に
あったそうですが、今は廃寺になっているとか。往ったら帰れないのです。。
ううむ~怖いようなでも面白いような・・・
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しかし、この世ならぬ世界があると思うのもまた
ファンタジーのひとつのような気がします。
【六道珍皇寺】
[住所] 京都市東山区東大路通松原西入ル小松町595
[電話] 075-561-4129
[拝観時間] 9:00~16:00(但し8/7~8/10のお盆行事期間中は6:00~23:00)
[拝観料] 境内は無料。自由散策。
重文等の寺宝の拝観は有料(志納金お一人様400円
[アクセス] 市バス「清水道」下車徒歩5分
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