雪時々晴れ。最低気温−0.6℃、最高気温3.0℃。
雪化粧した自然のさっぱりした表情にはいつもみとれてしまいます。小一時間で風景を一変させる魔法の杖を振るうのは、いったいどなたなのでしょう。
日が差すと、雪は何も言わずに解けていくのですが、これも身の処し方の一つを見るようで、人生訓のようにも思えたりして・・・。
さて、本当に久しぶりに宮沢賢治さんの『春と修羅 第二集』を手に取り、今日の日付を持つ、宮沢賢治さんの作品を探してみました。
これからも時々、ブログを始めた頃を思い出して、賢治ワールを覗いてみようかなと思っているところです。
331 孤独と風童 1924、11、23、
シグナルの
赤いあかりもともったし
そこらの雲もちらけてしまふ
プラットフォームは
Yの字をした柱だの
犬の毛皮を着た農夫だの
けふもすっかり酸えてしまった
東へ行くの?
白いみかげの胃の方へかい
さう
では おいで
行きがけにねえ
向ふの
あの
ぼんやりとした葡萄いろのそらを通って
大荒沢やあっちはひどい雪ですと
ぼくが云ったと云っとくれ
では
さやうなら
ちくま文庫『宮沢賢治全集Ⅰ』所収