透明な気圏の中から

日々の生活の中で感じたこと、好きな作家についての思いなどを書いてみたいと思います。

「キース・へリング展」開催中の芸術の森美術館へ

2021-09-05 21:22:27 | 日記

晴れ。最低気温11.6℃、最高気温26.2℃。

 

午後から札幌芸術の森美術館へ。現在開催中の「アート×コミュニケーション=キース・へリング展」を観てきました。美術館はこのイベントの会期中は無休だそうです。

すぐ上の写真はパンフレットの表紙で中には以下の事柄が記されていました。


「キース・ヘリングの精神宿る作品展」

 単純な線で即興的に生み出された人や動物。地下鉄の広告板へのラクガキから始まったキース・ヘリングのアートは、1980年代のニューヨークから一気に世界へ広まっていきました。ストリートから名声を博したアーティストといえば最近ではバンクシーが挙げられますが、キース・ヘリングはその先駆者と言えます。

 ヘリングは、アートはすべての人のためにあるべきだと考え、デザイングッズを販売する「ポップショップ」を開店して富裕層以外の人々にもアートを身近なものにしました。また、世界中の子どもたちとワークショップを行ったり、反戦反核、人種差別撤廃、エイズ流行終結のためのポスターを制作するなど、社会的な活動を数多く手がけました。1990年の早すぎる死から30年が過ぎた今でも、彼の作品は人々を魅了し、ファッションブランドなどとのコラボレーションも後を絶ちません。

 新型コロナウイルス感染症の世界的な流行の影響で、人々が物理的にも精神的にも疎遠になりがちな昨今、「アートを通じてコミュニケーションをしたい」と語ったヘリングの作品は、人々を分断する溝を埋め、より一層の輝きを放つことでしょう。

 本展は、山梨県小淵沢にある中村キース・ヘリング美術館が所有する貴重なコレクション約160点により構成されるものです。


1990年に31歳で早世したキース・へリング。コロナ禍のしかも緊急事態宣言中の札幌で美術館が開いていて、彼の作品を鑑賞することができたことに、なぜかわからないのですが不思議な縁を感じています。

さて、即興的に描かれたといわれる作品の数々は一見、幼児が描いたかのように、明るく、単純な風に見えるのですが、実はそうではありませんでした。「反戦反核、人種差別撤廃、エイズ流行終結のためのポスター」などを手掛けていたということからも、社会を見つめる目は厳しく、確かなものがあったのでしょう。彼の社会的な眼差しが伺える作品が多くありました。

アートは全ての人のためにあるべきだという考えを持ち、アートを通してコミュニケーションをしたいんだと語ったというへリングは、純粋で徳を備えた魅力的なアーチストだったんだろーと思います。早世しなければ、どんな作品が生み出されていたのかと・・・。

さて、閉館中の有島武郎旧邸も眺めてきました。

久しぶりの札幌芸術の森は自然も豊かで爽やかな秋の日差しに見守られるながら、ぶらりと散策するのも楽しかったです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする