透明な気圏の中から

日々の生活の中で感じたこと、好きな作家についての思いなどを書いてみたいと思います。

『札幌誕生』の作者の言葉と

2024-11-27 18:00:35 | 日記

雨時々曇り時々晴れ。最低気温8.5℃、最高気温13.0℃。

先日の北海道新聞に掲載されていた、門井慶喜氏の一文です。

タイトルの〈「人が住んで街になる」ではなく「人はいないが街をつくる」〉という表現に驚きを覚えました。

門井氏は北海道新聞に連載されていた『札幌誕生』の著者です。

18年に『銀河鉄道の父』で直木賞を受賞。苫小牧で講演された時にはワタクシも足を運んできました。

その門井氏は「人はいないが街をつくる」などと、「こんな自然の理に反する、頭でっかちな発想を持ち込んで、いったいぜんたい、(どうなるんだろう)」と疑問に思ったそうです。

その疑問が『札幌誕生』を書かせたと断じています。

街というのは多面体で、政治、経済、教育、文化、土木等々、いろんな要素によって成立するもの。

そこで、門井氏は連載短編という小説の手法を選んだとのこと。

最後に「そもそもサッポロという名はアイヌ語が由来なのである。それを『誕生』と呼ぶ事の和人の傲慢さにもついても触れたことで、この物語はいっそう奥行を加えられたのではないかと思う。」と綴っています。

ご明察だと思いました。


ネットで札幌の地名の由来を辿ると

アイヌ語の「サッ・ポロ」は「乾いた広いところ」、「サリ・ポロ・ペッ」は「大きな湿地のあるところ」を意味します。札幌市は豊平川が形成する扇状地に建設された都市で、豊平川の乾いた扇状地の方を指して「サッ・ポロ」、下流の湿地の方を指して「サリ・ポロ・ペッ」という説があります。


門井氏のエッセーと本日の新北のうた暦の掲句に何となく繋がりを感じました。

寒さが厳しくなり、雪に埋もれて閉塞感が強まる北海道の冬。

しかしながら、開拓に命を削った先人たちの想いをかみ締める時間にもなるのかなと思います。

 

それでは、今日はこの辺で。

明日が皆様にとって良い一日となりますように・・・・・。

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