今を去ること 六十年ほど前。 つまり、大昔。
特派員が幼かった頃、田舎の床屋さんは 一軒だけだった。
初めて、〝お袋さん〟に連れて行かれたときは、相当 泣いたそうな。
その後、小学生の中学年ぐらいまでは 時々、中学生、高校生までは、たまに、その床屋のおじさんに、初めての散髪で泣いたことを、思い出話で聞かされたものだ。
その上、「散髪し難い頭や…」とも。
当時は、冗談だと思っていたが、今では「事実」だと 思っている。
つまり、特派員の後頭部は「絶壁」状態なのだ。
昔の 手動バリカンでは、刈り難かったと思う。
幼いときは、散髪し易い態勢を 取れなかっただろうし…などとも 思う。
赤ん坊の頃、寝返りを打てずに、ずっと 仰向けに寝ていたのだろうか?。
昭和20年代前半は、ドーナツ枕は、無かったのだろうか?。
格好いい頭に、具合よく帽子をかぶる人…に、今でも憧れる 特派員だ。