日本文化にある「型」の文化。
型は、不可欠で、歴史のなかで育まれ、選ばれ、無駄をそぎおとされた、洗練されたもの。
208ページより引用
稽古とは一より習い十よりかえる元の其の一
茶道の精神と手前作法を記した『百首歌』より
一から学んで十を知って終わるのは進歩がない。
再び一に戻ったときは、最初の一とはまったく意味が違ってくるのだから、そこからが勉強。
209ページ
物事には、たいてい型がある。
身についている型。身に着けていく型。
型は、その人の立居振舞、ものの言い方や素振り、などからオーラのように立ち上る。
道を究めた人、長年精進している人。地道な努力を重ねた人から、にじみ出てくる。
自然に身につく物があるけれど、本人のセンスによっても大きく変わる。
尺八の首振りは10年だったと聞いたことがある。
長い年月を重ねなければものにならないものもある。
何事にも、努力が必要。
茶の湯の不思議
小堀宗実
生活新書