合唱の指導の先生から、そして、釜石に最近行ったことなどをきっかけに、この本を手にした。
ネットのニュースで、この本の存在をしっていたが、読んでみたいという気には少しあったものの
先延ばしにしていた。
本を本で、地震によって、引き起こされた、津波が映像などで知る以上の、いや、
映像だけでは、わからないことを知ることになった。
地震とか、津波は体験してみない全容はわからない。
ということを改めて認識した。
津波の恐ろしさは、筆舌に表せないほどの出来事だったろう。
迫りくる津波。
映画で何度か、それに近い映像をみたことはあるが、あれはセット。
水はプールの水のように透明。
それに、何度も何度も押し寄せ、そして、引き潮で、翻弄されていく体験は、すさまじいこと
とだったろうと思う。
遺体が語る、その凄まじさ。
語られる、遺体に向き合った人々の言葉。
一片を感じ、一抹の恐怖さえ感じた。
遺体に話しかけた人々。
遺体にすがって号泣する人々。
自然の猛威は決して侮れない。
そして、忘れてはいけないこと。貴重な犠牲が強いられた教訓をせめて受け止めたい。
遺体
震災、津波の果てに
石井光太
新潮社
ISBN978-4-10-305453-5