合唱を続けていて、不思議に思うことのひとつに、合唱する者すべての団員が、上手になりたいと思っていない人もいるということ。
定期演奏会は、様々な曲が選ばれる。
様々な曲を練習していく中で、合唱に磨きがかかり、一人ひとりのスキルがあがっていく。
と単純に思っていた。
しかしながら、全員がそうは思っていないらしいことを時折、気づかされる。
同じに練習するなら、上手になりたいと思うのは、当たり前のことではないことが信じられない。
そういえば歌えればいいと考えている団もあり、発表会さえしない所もあるとか。
キャリアを積んだら、それなりに箔をつけたいと思うのは、全員ではないのだった。
練習後のパートミーティングで、「音のだしにくい音符があったら」という話題が出た。
パートリーダーがヴォイストレーニングの先生に聞いてくれたそう。
先生曰く、「出せる人は出る。出せない人は出ない」
これでは、トレーニングする意図はなくなる。
出しにくい、出ない音があったとしたら、何かしら工夫してみるのがトレーニング。
色々やってみて、どうもうまくいかないのであれば、ダメなのかもしれない。
しかし、キャリアを積みたいのであれば、工夫をしてみる。
一つの方法を試す。
それでだめなら別の方法を試す。
それもダメならまた次の方法を、と試していくものではないのか。
初めての曲にあって、さっぱり上手くできなかった時は落ち込んだ。
しかしながら、練習を重ねていく中でできなかったところができるようになる。
苦手だったところが、克服できた時の喜びは、格別だった。
練習していけば、克服できるようになるんだと、学んだ。
「難しくても、初めは上手くいかなくても、練習していけばできるようになる」
それが励みになった。
それが、達成感になった。
達成感がくるから、合唱は嬉しい。
皆にも味わってほしいなと思います。