『一枚の絵画と詩』
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『夕映えの中の羊飼いの女と羊』 1868-70年
ジャン=フランソワ・ ミレー (1814~1875)
解説に、ミレーは、風景画を好んだ他の画家よりも、働く農民の生活への関心が強く、農民画を多く制作している。農民の生活に向き合って真摯に観察したところにミレーの独自性がある。
また、晩年の作品には、印象派的性格を見るなどとあり・・・・、私はミレーの描く光の表現に引き込まれました。
ミレーの時代は日本では、江戸時代の終わりから明治時代のはじめ頃にあたるでしょうか。
私はミレーの描いた『落穂拾い』や『馬鈴薯植え』などを見ると、それら人物に、生きるということの敬虔な姿を思います。そして、背景の風景からも、ありきたりという言葉でなく、時に敬虔なおもむきを受け取るのです。
そして、この一枚の絵画、『夕映えの中の羊飼いの女と羊』にも、私は、言葉にならない光の輝きを見るのです。生きていることの祝福であることを・・・・。
・尚、ジャン=フランソワ・ミレーについてです。