寓居人の独言

身の回りのことや日々の出来事の感想そして楽しかった思い出話

記憶に残っている映画(7)「箱根風雲録」

2016年01月29日 15時03分09秒 | 寓居人の思い出話

 現在の箱根は一大観光地となって日本はおろか世界

の国々からくる観光客の日本で行きたいところの一つ

になっているいますね。しかし芦ノ湖の西北部湖尻に

ある箱根用水取水口という場所はあまり目立たないの

で知られていないかもしれません。

 湖尻にある箱根用水取水口というのは、徳川四代将

軍家綱の時代に浅草の商人友野与右衛門が地元農民と

夜盗一味そして島原の残党などが工事に協力して、今

の三島付近の水不足で苦しんでいた農民のために芦ノ

湖の水を引く掘削情事を行った。徳川4代将軍の役人

は将軍家の威光にかかわるとしてあらゆる工事妨害を

したがそれを乗り切って完成させた。この工事は丹那

トンネル工事に相当する工事と言われています。

 この箱根用水工事の様子を描いた「箱根風雲録」は

私に大きな感動を与えてくれました。原作は高倉輝

(1891-1986)の書いた小説「ハコネ用水」理論社

(1951年)です。私は原作を読んでいませんが探し

て読んでみたいと思っています。

 この映画ではもう一つ面白いエピソードが合うよう

です。それは女優飯田蝶子さんがオーデションに応募

した時あの容貌で落とされるところだったのですが、

美人ばかりでは映画にならないだろうと啖呵を切って

採用されたというのですが、違う場面だったのかもし

れません。

 さらに蛇足ですが、最後のシーンで島原の残党の頭

が幕府の役人に追い詰められて最後を悟ったときに、

一面のススキの原の中で一刀を一閃した。ススキの穂

先が夕日の中に舞い上がってキラキラと散り落ちる光

景はすばらしい映像として私の記憶に残っています。


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