たわいもない話

かくすればかくなるものと知りながらやむにやまれぬ大和魂

幻の“はまぼうふ” その一

2011年04月15日 15時39分13秒 | 雲雀のさえずり

私は昭和45年ごろの数年間、鳥取県東部の岩美町に住んでいたことがある。

卯月から皐月のころになると、海辺の砂浜に“はまぼうふ”を採りに出かけたものである。

当時でも、“はまぼうふ”は貴重な植物で、生息している場所も限られ、なかなか収穫するのは難しかった。

それでも“はまぼうふ”が持つ、独特の陽春の香りを求めて探しまわったものである。

しかし、乱獲や、環境悪化などにより、生息場所が狭められ、次第に姿が見えなくなってしまった。

もう、山陰の海辺からは、自然に生息する“はまぼうふ”は絶滅してしまったのでは、とも思っていた。

ところが、昨年、たまたま遊びに出掛けた山陰の某浜辺で、偶然 “はまぼうふ”を発見。

まさか、まさか、半信半疑で周辺を探してみると、かなり広範囲にわたり生息しているではないか。

この場所、まだ誰にも知られていない様子。

40数年ぶりの大発見、誰かに知らせ喜びを共有したい。

自慢もしたい、そんな思いに耐え、私だけの秘密の城にすることにしている。

先日、その浜辺で40数年ぶりに、自然に生息している“はまぼうふ”を収穫し、陽春の香りを満喫した。


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