その1では、ソフトウェアは、美的感覚が重要になってくる。というお話をしました。
今日は、自分たちの行っている SIについて、もう少し考えてみます。
日本で行われている SIは、他国からみると少々変わっていると思います。帳票にきれいに罫線を出さないとだめなのも日本特有かもしれません。
それが故に、各企業さんは、オリジナルのシステムを作ることを考えます。これが、フルオーダのソリューションを依頼するきっかけになります。
オリジナリティと競争力が必要だからでしょう。重要なことです。
(私たちは、これをメインの仕事としています)
しかし、広範囲に見たときの資源はどうなるでしょう?
IT業界では、少し景気がよくなると急速に人財不足に陥ります。
日本向けの日本人によるソリューションは、日本人にしか対処できません。
すると、各企業が競ってシステム投資を行います。
そしてシステムでは、同じような機能を企業向けにいくつも作ることになります。ほとんど同じですが、少しだけ異なるような機能もオリジナルで毎回作ります。
この状況は、日本の中では「資源の無駄遣い」という風に思うのです。
システム開発が、国同士の争いだったら、国が先導して「重複を避け、効率よく開発」しないと勝てなくなってしまいます。
もちろん、自由競争が生み出す、素晴らしい恩恵もありますが、競争をベースにおいた考えでは、どうしても「資源の無駄遣い」が避けられないと思うのです。
グローバルな視点が増えてきた日本企業。
今まで通り、「自分のためだけのシステム」を開発していると、「開発する人的リソースが不足し、グローバルな競争に勝ち残れない」ということになりかねません。
オリジナルはやはり必要ですが、パッケージをベースに短時間・低コストでシステムを完成することが、とても「合理的」に思えてきました。
発注企業側は、幾分パッケージに会わせる必要があると思いますが、「本当にオリジナルが必要な部分」だけに、リソースを集中させることができ、かえってよくなります。
すでに、「そんなこと知ってるし、やってるよ」という方々も多いと思いますが、「完全注文建築」を行ってきたベンダにとっては、新しい気づきになります。
パッケージをベースにヒアリング、開発を行うとエンジニアのスキルも抑えることが可能になります。チャレンジ部分が減少し、ストレスが減ります。本当に重要な部分に時間を集中させ、安全かつ迅速にシステム提供ができます。
進めていきたいと思います。