岐阜県山岳連盟主催の山岳講習会に参加したので概要を報告する。
日時:2016年10月16日(日)、9:00~15:00
場所:各務原市の少年自然の家、伊木山の岸壁
参会者:山岳連盟の会員及び一般、60名位
テーマ:「救急処置法(応急手当)」及び「岩場を安全に通過するために」
1.救急処置法の概要:
講師は山岳医の服部順子先生による解説と実技で、印象に残った事項のみ記す。
① 怪我:捻挫、骨折の場合はRICE(rest,icing,compression & elevation)が有用
外傷の場合は圧力をかけた水での洗浄が重要
骨折の場合の固定方法の実技
捻挫、骨折時のテーピング実技
② 病気:熱中症、低体温症、高山病などの場合は何れも水分補給が必要
③ その他:爪下血腫の血抜き、蜂刺症にはエピペンを用意、ダニは感染症伝染の恐があるので咬まれた時
は医療機関で処置を受ける、こむら返りには芍薬甘草湯68番が良い(腹痛にも効く)
④ 心肺蘇生法:人形を使っての胸骨圧迫の練習。120回/分、5cm押し下げる。
2.岩場を安全に通過するために:
初級、中級、上級に分かれて山岳連盟の指導員から説明と実技の指導を受ける。
私が受講した初級の講座内容概要を記す。
① ピレイしてもらい岸壁を三点確保で登る、ロープを使っての懸垂下降、ロープを使ってのトラバースなどを 練習した。
② 背負い搬送:テープスリング1本での背負い、ザック・雨具・ストックを使っての背負いで怪我人を搬送す る実技指導
3.教訓:
① 安全な山行のために:
本来、色々な知識、技能が要求されているのが良く理解できた。
サークルのリーダーだけでなくメンバー全員の学習が望ましい。
② 救急処置法について:
登山には潜在的なリスクが沢山あること、今まで救急処置を要する事故に遭遇しなかったのは、たまたま
幸運であったと痛感した。
又、自分が如何に無知であったか思い知らされた。今日の講習内容を忘れないよう時折、復習が
必要であろう。
③ 岩場を安全に通過するために:
ロープで確保している限り、考えていたよりも岩登りは危険でないことを実感した。
高齢者の私が、ロープを使うような岩稜にアッタクする積りはないが、懸垂降下、トラバース、転落時の
救助などロープワークが必要な場面に遭遇する可能性は皆無でないので、学習しておくのが望ましい。
[岩登りのオリエンテーション風景]
[三点保持による岩登りの実技風景]
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