お別れ会は、静かに終わった。
「星、出てるね…」
帰り道、玲子は、星がポツポツと輝く夜空を見上げ、ゆっくりと歩くタカシと並んで歩いた。
「まゆみ、星、好きだったよね」
「え?知ってるの?」
まゆみは、学生時代に、星の話しが好きで、よくしてくれた。
「バイトしていたホームセンターの飲み会があってさ、珍しくまゆみも来てたんだ。たまたま隣に座ったら、星の話しですっかり盛り上がってさ。」
「タカシも星好きだったっけ?」
「学生時代、天文学部だったし」
「あ、まゆみも、そうだったよね。」
「ホームセンターの飲み会のあと、偶然に街であってお茶をして、そのあと、一緒にプラネタリウムに行った」
「わぉ!結構会ってたんだ。で、そのあとは?」
「それだけ…。それからは、電話しても出ないし…。嫌われたかな?って思った」
「そんなことは…。病気…深刻だったのかな?」
「…そうかも…。」
「メンタルの病気だって…知ってた?」
「うん。プラネタリウムの帰りに、急に彼女過呼吸を起こしたことがあって…」
「え?」