鉄道には正確な運行が求められますので、発車の遅れは許されません。
では、不規則な生活になりがちな運転士や車掌はどうやって起きているのでしょうか?
昔は、乗務員の宿泊所に「お越し番」と呼ばれる係がいて、それぞれの乗務員を起床時間に起こすのが一般的でした。
その「お越し番」が居ない時は目覚まし時計をセットしていました。
今日の絵は”美山町のわらぶき” F8号
しかし、今日ではもっと進んだ方法をしています。
JRでは「自動起床装置」なるユニークな目覚ましを使用しています。
この装置は、敷布団の下の背中辺りに空気袋を入れ、起床時間をセットしておくと、設定時間に送風機から空気袋に空気が送り込まれる。
送風機は7秒間隔で送風と停止を繰り返し、それにともなって空気袋が膨らんだり縮んだりします。
すると、身体が持ち上がられたり、降ろされたりし、始めは小さいが、繰り返すうちに段々大きくなっていき、最も大きく膨らんだ状態で、空気袋は、約20cmまで達し身体は弓なりに状態となります。
この装置だと、普通の目覚まし時計と違って音が鳴らないので、まだ眠っている人を起こしてしまう心配がありません。
実際、自動起床装置を導入してから、寝過ごした人は誰もいないそうです。