昨日の菖蒲とあやめと杜若(かきつばた)の違いが分かりました。
下の写真の如く、菖蒲(ハナショウブ)は、花びらの基のところ(花弁)が黄色、カキツバタは白、アヤメは網目状の模様が、それぞれあることで区別が出来るようです。
花菖蒲 アヤメ カキツバタ
これらは、アヤメ科の仲間で世界では200種類程認められているようです。
ただし、端午の節供の「菖蒲湯」や「菖蒲葺き」「菖蒲酒」は、サトイモ科のしょうぶでアヤメ科の菖蒲とは異なりますが、葉や根茎に芳香があり、古くから邪気を祓う植物として使われています。
端午の節供と言えば、柏餅(かしわもち)や粽(ちまき)は欠かせません。
柏の葉は、新芽が出ないと古い葉が落ちないと言う特徴があり、これを「子供が産まれるまで親は死なない」=「家系が絶えない」という縁起に結びつけ「柏の葉」=「子孫繁栄」の意味を表すようです。
柏餅の起源は、徳川九代将軍の家重から十代の家冶の頃の俳句の季語として「柏餅」が載っており、その前の俳句の季語に載っていないことから判断されています。
柏餅自体は、中国から渡って来た端午の節供の行事に乗っていないので、柏餅は日本のお菓子といえます。
では、粽(ちまき)はどうでしょうか?
粽は、中国の行事と同時に日本に伝わってきたもののようです。
粽には、「難を避ける」と言う縁起もので、中国の故事から来ています。
中国の戦国時代の楚国に、賢人であった屈原は、楚の国王の乱行を諌めますが、反対に逆鱗にふれ、流刑にされ、その地の川に身を投げてしまいます。
里の人々はそれを哀れみ、命日の5月5日に竹筒に米を入れ水に流します。
ところが、漢の時代に、里の人が屈原の幽霊を見て、その幽霊曰く「毎年の供物は有難いが残念なことに手元に届く前に蚊龍(こうりゅう)という悪い龍に取られてしまうので、この蚊龍が嫌う練樹の葉で米を包んで流して欲しい」と言い、里人はそれ以来、練樹の葉に包んで流したのが、粽(ちまき)の始まりとされています。
日本生まれの「柏餅」と中国生まれの「ちまき」が5月5日の節句に知人や親戚に配るという習わしになり、今日に至っているという訳です。