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八日目の蝉 (中公文庫)

2011年05月04日 | 感動した映画

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八日目の蝉 角田光代著(中公文庫)

NHKでドラマ化され、映画化もされました。
心が揺さぶられ、涙が出る映画のようです。

原作を読んでみました。
いっきに読んでしまいましたが、後味の悪い原作でした。

池澤夏樹氏が解説に書いています。
『若い女たちは未婚のままの妊娠を恥じて海に身を投げた。世間が彼女の背中を押した。』と。
しかし、『宿った子を産み育てることは、意思があれば可能な時代になった。』とも。

離婚し、再婚した男は知っていますが、浮気相手と結婚した男は知りません。
男にとって、浮気は浮気なんです。男の遊びなんです。
浮気する男は優しいです。歯の浮くような愛の言葉も平気で口にします。
だまされるんですね。しっかりしろ独身女性!と言いたくなります。

永作博美は、遺産4000万円も取られ、ビジネスホテルの清掃員として一人淋しく生きていきます。
井上真央は、妻子ある男の子供を産んで育てるんですね。

男性には分からない母性愛を書いた小説なんでしょうね!
母性愛、人を愛する心、魂の映画ですから、魂を揺すぶります。
演技力のある永作博美ですから、原作以上の演技をするんでしょうね!

後味の悪い原作でしたが、ラストシーンは原作と違うそうです。

原作は、井上真央と小池栄子が岡山港から小豆島にフェリーで渡ります。
その岡山港の待合室に、一人淋しく生きる永作博美も来ています。
フェリーに乗る二人と同じ待合室に居るのですが、お互いに分かりません。

映画は、どんなラストシーンなんでしょう~?
後味の悪い原作でしたから、映画に期待して見に行ってきます。

ちなみに、誘拐シーンは雨の中ではありません。
木造アパートの2階から赤ん坊(井上真央)を誘拐します。
誘拐直後に、その木造アパートは火事になります。

誘拐直後に、永作博美に捜索の手が伸びなかったのは、
奥さんの浮気相手に、捜索の手が伸びていたからです。
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