他人の夫や妻を何と呼ぶべきか



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 Yahoo! ニュースに「〔国際女性デー50年〕女性差別語、なぜ広辞苑に?」と云う記事が掲載されていた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ccf82c42cdbd62b0d7c0a423f0cecb1884d7e57e (2/26(水)13:33 時事通信社配信)

 理由は簡単で、記事を読むまでもない。
 誰か(何処かの国)にとって不都合な歴史であったとしても、それが事実であるならば、その歴史をなかったことにできないのと同じで、かつて使われていた言葉をなかったことにすることはできないのだ。百年後には広辞苑ではなく「古語辞典」に掲載されているかも知れないが(百年後に広辞苑や古語辞典が存在していればの話だが)。

 つい最近まで当たり前に使われていた家内・女房、その裏返しの言葉として主人・旦那などが女性差別的言葉であるとして使わないようにと云われる昨今である。かく云う私も承知し、気にはしているけれど、世間ですっかり定着した言葉を変えるのはなかなか難しい。

 特に「家内」と云う言葉は、60代以上の男性はごく普通に使っており、それ以外の言葉は使いにくいのは事実である。もちろん今時分、妻とは家の中にいて家庭を守るものだなどと本気で考えている人は少ないと思うのだが、言葉はそれが定着するとその由来や本来の意味は忘れられ、「家内=妻」として極々当たり前の言葉として使われるのである。

 私はと云えば、話す相手によって使い分けているのが現状である。つまり、この人は自分の配偶者のことを「家内・主人」と呼ぶだろうなと思われる人に対しては私も「家内」、配偶者のことを「妻・夫」と呼ぶだろうなと思われる人には私も「妻」呼ぶようにしている。年齢で云うなれば、55歳あたりがその境目であろうか。

 時々自分の配偶者を嫁、あるいは嫁さんと云う人に出会う(関西出身の方に多いように思う)ことがあるが、嫁とは自分の息子の妻のことであるので、私は勿論使わない。

 しかし、自分の配偶者の呼称は、云ってみれば簡単なのであるが、難しいのは他人(相手)の配偶者の呼称である。昔風にであれば「あなたの奥様は〜」「ご主人様は〜」で良いのだが、話し相手に向かって「あなたの妻様は」とか「夫様は」と云うのは何とも不自然。敬称の様を外せばもっと不自然かつ失礼な日本語となろう。

 親しい間柄で名前を知っているのなら「太郎さん(あるいは花子さん)はお元気ですか?」と云えば良いわけだが、そう云う付き合いではない場合に「あなたの配偶者はお元気ですか」と云うのも法律的、あるいはお役所言葉としては間違いではないとしても、日常会話の中の言葉としては如何にも不自然であると思えてならない。

 「パートナー」とか「連れ合い(さん)」はどうだと書かれたものを目にすることもあるけれど、少なくとも私的には違和感満載である。何か良い言葉はないものだろうか。

 ちなみに手元にある広辞苑第六版(2008)、第五版(1998)、第三版(1983)では②「他人に対して自分の妻をいう語。家婦。」とされておりますが、2018年刊行の第七版にはなんと書かれているのでしょうか。第七版が出たことは知っておりましたが、さすがに買うのをやめましたので、そのうちに図書館に行って調べてみましょう。

横浜市青葉区の住宅地の中に残された小さな里山の四季の移ろいを毎週撮影・掲載しているblog「恩田の森Now」に、ただいまは2月15日に撮影した写真を4点掲載いたしております。浅春から早春へと移りゆく森の様子をご覧いただけましたら大変嬉しく思います。
https://blog.goo.ne.jp/ondanomori/e/d40709c178ac1567ca5ee4582720e274

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