お昼にテレビをみてびっくりした。
「総理が現場確認する必要なんかないんです! 総理のすべきことは判断なんです!」
と言ったコメンテーターが口にした次の言葉は、
「事務次官は何のために作業服着ているんだ! 現場へ行ってこい!」
なんという無責任発言!
むやみやたらに、ただただ叱責するのがコメンテーターの役どころ? 何様のつもりなのだろう?
垂れ流し放送だから、あっというまにスルーされちゃうが、
状況把握なしに判断なんかできやしない。「判断」することとは何かを知らない発言だ。
現地に行ったことの善悪は別だが、今この現状でそのことを話題にしてなんの意味がある?
震災から2週間が経ち、メディアは新しい話題を求め、
政府や東電の初動、その後の対応を非難、批判して視聴者の関心を引こうとしはじめている。
まだ被災地復興のメドはおろか、被害の全貌把握すらできていないし、
原発事故は悪化の一途をたどっている、のに! まだその ”時” ではないことが判らないのか!?
同一のテレビ局でも、番組によって事態のアオリ方に違いがある。
さっきまで特番で冷静な対応を求めておきながら、その次の報道番組では、
「いや~っ、そこのところが国民は不安なんです!」と脈略がない・・・ 煽ってどうする?
原発に賛成/反対、政府支持/反支持でも発言内容は変わる。
各局、コメンテーターはその立ち位置を明確にすべきだ。
メディアは、テレビ<新聞<ネット記事 の順で思想めいたことを語る口調が強くなっているが、
立ち位置をハッキリと公言することはない。公言しないことによって、
誰に発言を求めたか、や、誰が何を言おうとも責任をとらないスタンスだ。
立ち位置を明確にしない報道から「真実」は見えてこない。