弁護士太田宏美の公式ブログ

正しい裁判を得るために

ロシア旅行で救急車プラス警察出動(その2)貴重な経験

2015年09月22日 | 日記

昨日の続きです。
救急車が来てから救急車が出発し我々が解放されるまでに、実は約4時間半もの
時間がかかっているのです。

応急措置が済んだようにみえるのに救急車は出発せず、2台目の救急車が来ました。
女医さん?が来たようで、中で何かしているようでした。
すぐに動かせないので車内で治療しているとすると重症なのかもしれないなどと
気が気ではありませんでした。
暫くして女医さんは乗ってきた救急車で立ち去ったのですが、我々の仲間の乗った
救急車は止ったままで動きそうにありません。
今度は警察の車が来て、救急車の後ろに駐車しました。
全く事件性がないので警察が関わる理由はないはずと思うのですが、
ロシアだけに(旧ソ連時代のKGBを思い浮かべ)気味悪いです。
現地ガイドさんが呼ばれて後部座席の人と話をしています。

    中腰になっているのがガイドさん

なかなか話が終わりそうにありません。怖いのでバスの中からコッソリと様子をみるのみです。
よくみると大きな銃を携帯しています。我々に対する暗黙の警告でしょうか?

   
そのうちに、先ほどの救急車が戻ってきました。女医さんが乗り込んで何かしています。
きっと、治療に必要な何かを取りに帰っていたものと思われます。
その救急車も去ってしまいましたが、仲間の救急車に動きはありません。

私はややお節介焼なので現地ガイドさんに事情をききましたが、彼は、警察に何があったのか等
いろいろ質問されそれだけでパニックなのに、更にパニックになるようなことはしないでくれと
完全拒否です。
(一段落したところで、簡潔な経過説明をすることは、現地ガイドの仕事と私は考えますが、
ただ現地ガイドのパニックも理解できないではありません。彼はソ連時代を経験した
年代のように見受けました。このガイドさんとはまる5日間のお付き合い。)
添乗員さんも当然わかりません。

更に別の制服の警察官らしき人も来ました。国家警察じゃないかと言う人もいましたが、
わかりません。が、それに類する機関の可能性はあります。外国人絡みですから。
(警察というより軍関係の制服のようでした。)
その警察官の姿もどこかに消えました。
警察の調べが済むまで終わらないらしいと理解し始めました(理由はわかりませんが)。

何の動きもありませんでしたが、例の制服の若い人が戻ってきました。書類を持ってきたようです。
現地ガイドさんがサインしているのが見えました。私の推測ですが、
ガイドから聞き取ったものを供述書に書面化してきたようです。ピラ一枚でした。
さらに添乗員に別の紙に何かを書かせ、その下に現地ガイドが何かを書いていたようでした。
これは多分、連絡先か名前か何かを添乗員が日本語で書き、現地ガイドがそれを
ロシア語に翻訳しサインしたものと推測した。
これで終了か?

警察車両の後部座席にいたお偉いさんが突然出てきて、救急車に近づき中を覗き込み、また車に戻りました。
一瞬のことでした。警察車両も救急車もその後すぐ立ち去りましたので、
お偉いさんが一切を確認したという儀式のようなものと理解しました。

それにしてもこのお偉いさん、お腹周りは2メールはありそうなほどの巨体でした。
服装もとても警察関係者とはみえませんでした。
(どちらかというとヤクザかという感じ)

こういうことがあって4時間30分かかりました。

事件性のないものにここまでする必要があるか(こういうことは国情によって異なる)は別にして
要するに、すべての捜査というか事情聴取を現地で済ませたということのようである。
関係者を警察に呼ぶ代わりに、警察官が行き来して書類を作る、そして聴取をする間、病人の手当は
これまた治療担当者が行き来して当たったということのようである。
(これは一連の様子を観察して弁護士である私が推測したものです。)

警察や治安活動のようなことについては外国人にはなかなか理解しがたいことですが、
ロシアというやや秘密?のベールで包まれた国で
実際の警察活動を眼前で観察する機会を持てたことは貴重な経験です。


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