先々週の週末の話なのだが、老父が入居して居る
某有料老人ホームへ会いにいった。
この有料老人ホーム、入居者達を飽きさせない
盛りだくさんの催し物があるばかりでなく、
老父の日常生活を安心してお任せできる
心優しい優秀な介護スタッフの方々や
常駐の看護師も揃っている。
もし、自宅に老父と同居していたとしても、
昼間留守中では、仮に老父が転倒したり、
或いは、具合が悪くなったとしても、
おそらく、まったく気が付くことは出来ないことであろう。
しかし、ホームに居ればそんな不安は一切無いのだから、
家族にとってこんなありがたい話は無い。
私は、来秋には母が他界した年齢と同じ59歳に達する。
目の前にいる96歳の、ある意味では悠々自適な老父と、
年金も貰えずに、還暦を前にして急逝してしまった母という、
両極端な親の人生を見てきている。
だから、ほんの6年ほど前までの私は、
暴飲・暴食の上、1日30~40本を喫煙するベビースモーカーであり、
「人生なるようになるさ!」と、好き勝手に生きて来た私であったのだが・・・。
しかし、気が付いてみれば、いつの間にか、
目の前にいる老父のような人生を目指している。
長年の自堕落な生活から、到底老父のように
長生き出来るとは思えないが、
せめて残り20年ほど先までの人生設計は、
どうも考えておかねばならないようだ。
そう思いながら、和やかに近況を話してくれる老父の話に
うなずきながら耳を傾けていた猛暑8月早々の週末の私であった。