英語では、Birds of a feather flock together.(同じ羽毛の鳥は群がる)
スペイン語では、Dios los cría, y ellos se juntan
(神は、彼等を創造し、彼等は彼等同士で集まろうとする)
というのだそうだが、我々士業の依頼人も全く同じであると思う。
実は事務所の売上げが最も多かったのは、8年前の平成17年
つまり、開業して7年目の時だったのである。
この頃は、毎日夜10時、11時頃まで働いていたのだった。
勿論、南米エスニック新聞などにも広告を出していて、
基本的には、怪しい依頼人による怪しい依頼を別にして、
特に依頼された事案を拒むことはなかったのであった。
そんな中、翌年の平成18年当初から
「何のために行政書士になったのだろうか」と自問自答の日々が続き、
「この依頼人の為に全力で仕事をしてあげたい」と思うような方々からの
依頼に極力絞るようにすることにしたのである。
当然、平成18年度売上げは激減したのだが、
一つの事案に打ち込める時間が増えて、時間的な余裕も出て来たのである。
そして何よりも、仕事上でのストレスが激減したのである。
更には、2008年(平成20年)のリーマンショックの時も、
そして、あの2011年(平成23年)の東日本大震災の時でさえも、
幸いにも、その影響は最小限度に抑えることが出来たのだった。
つまり、事務所の顧問先や依頼人である法人や個人の方々は、
いずれも大変良い方々ばかりであるので、結果として良い仕事、
良いサービスに繋がっているだと思う。
それが、また新たな良い依頼人への紹介に繋がって来ており、
良い循環パターンが動き出しているのである。そして、
前回の記事にも書いたが、受託総件数は大幅に減っているのだが、
依頼人に喜んで頂いている事案数は、平成17年に比べて、
昨年の平成24年度のご依頼では格段に増えているのである。
それも90%以上の依頼人は、ご紹介中心の方々ばかりなのある。
まさに、これこそ「良い依頼人は良い依頼人を呼ぶ」という
事務所運営の最良のパターンが機能し始めているのだと思う。
さて、皆さんは開業5年~7年目でどうされますか?
必ずしも、私の選択が正しいとは言いませんが、
「何のために行政書士になったのか?」と、
売上増ばかりを考えずに、時として士業本来の使命を
思い出して頂ければ、僅かばかりの先陣を切った者としては、
とても嬉しく思う次第です。