ゆるキャンの横川鉄道博物館こと碓氷峠鉄道文化むらの続きです。上図の鉄道展示館に向かいました。平成九年の廃線時まで車両区の検修車庫として使用されていた建物で、当時のまま改修も加えずに碓氷峠鉄道文化むらの施設として再活用されています。
まず目につくのが、右のEF63形電気機関車10号機、これはさきにトロッコラインで動いているのを見た車輌の同型車輛で、こちらは静態保存となっています。EF63形は、かつての信越線の碓氷峠越えで活躍した機関車ですから、この碓氷峠鉄道文化むらの看板的存在として、このように入ってすぐの目立つ位置に展示されているのでしょう。
その左隣にある大きな箱状の施設はEF63形電気機関車18号機を使用した運転シュミレーターです。
まず右側のEF63形電気機関車10号機に近寄りました。近づくにつれてジワジワと既視感が感じられてきました。
なぜなら、原作コミック第92話の表紙イラストになっているからです。108ページのアングルです。
そして、EF63形電気機関車10号機のすぐ前にある線路の覆い板にも既視感がありました。
右のシーンです。原作コミック第16巻113ページ3コマ目です。各務原なでしこがしゃがんで見下ろしていたのは何だろうと思っていましたが、現地で実際に確かめてみたら、ただの覆い板でした。4コマ目で、その板から視線を外に移して、5コマ目から各務原なでしこが妄想にひたるわけです。
各務原なでしこと同じように、原作コミック第16巻113ページ4コマ目のアングルで線路の先を追いました。実際にはレールが残されているだけで、この線路を車輛が走る事は出来ません。
あらためてEF63形10号機を見上げました。子供の頃に見た電気機関車はほとんどがこの外観のイメージで、車体色も青か赤でした。現在各所で走っている電気機関車は派手な車体色やマーキングがなされているものが多いので、この昭和以来のカラーを見るとなぜかホッとしてしまいます。
傍らに置いてあった備品のひとつ。何に使われていたのかは分かりませんが、側面にはプッシュスラーと書かれてありました。メカメカ感がいいです。
これも何かの備品です。先端がノズル状になっていてキャップがはめてありますので、繋いで何かを行なうための器械だろうと考えました。展示施設内の展示物のひとつですから、説明板とかあればいいのに、と思いました。
EF63形10号機は階段が付けられていて運転席や機関室の内部を見られます。上図のように側面の放熱板が全て外されていますので、機関室の内部が見えます。
説明板が全くありませんので、どのような部品かは分かりませんでしたが、上図右の上の丸いのは発電機、その下の丸いのはたぶん送風機の一部、左の銀色の柵状のものは主抵抗器か遮断器ではないかと思われます。
運転席を見ました。カッコイイですね。小学校の頃、叔父が国鉄に勤めていて運転士だったのですが、二、三度ほど、キハ気動車の運転席に座らせてくれたことがあります。
叔父の職場は名古屋車両区で、鉄道技術者だった父が検査業務でよく出かけていたのですが、時々の休みに私を連れて行き、検車区の建物内に並んでいた車輌の中へ入れてくれたり、ディーゼル機関車の運転席に座らせてくれたりしました。名古屋車両区の全ての車輌が関西本線で使われる気動車で、当時はキハ40、キハ47、キハ58などがずらりと並んでいたのですが、それよりもお菓子やラムネをくれるのが楽しみだった記憶があります。
運転席に座ってみました。心躍る瞬間でした。男は幾つになっても、こういうのが好きなわけですね・・・。各務原なでしこは運転席に座ったのでしょうか。作中ではその描写はありませんでした。
反対側の助手席にも座りましたが、そちらは操作機器が無いので座っても心が躍りませんでした。 (続く)