黒森峰女学園の70(V)ラング、プラッツ発の公式キットです。タミヤ旧版品を譲り受けての改修に続いて、こちらの品でも作ってみることにしました。70(V)ラングは、どのキットで作っても劇中車仕様への段取りが大体同じで、足回り関連の多くのパーツを転用しなければならない点も共通しています。
さらに、ガルパン独自の仕様も幾つかありますから、今回の公式キットをストレートに組み立てても劇中車にはなりません。タミヤ旧版品を譲り受けての改修作業を通して、改めてラングの制作の手順をおさえることが出来ましたので、そのノウハウが記憶に鮮やかなうちに公式キットのほうも作っておいたほうが良さそうだ、と考えました。
劇中車は、実はガルパンのアニメシリーズにおいては第11話と12話にしか出ておらず、登場場面もそんなに多くはありません。そのためか、車輌の全容が分かるシーンは上掲のパンツァーカイルの場面ぐらいのものです。最終章シリーズでも派手に活躍してくれるとは思えないので、登場シーンも多くは無いでしょう。
それで、公式設定資料類、例えばガルパンアハトゥンク等の各アングル画像などが非常に役に立っています。私が最初にラングの劇中車を作ったのは2015年10月で、タミヤの新キットを使用しましたが、劇中車仕様への改造が多くて大変だった記憶があります。
今回の公式キットは、タミヤ新キットと共通項が多くて外見もよく似ていますが、細部が割合に劇中車に近くなっているため、改造の量は少なくて済みます。足回り関連の多くのパーツを転用しなければならない点は変わらないため、プラッツさんにはそのあたりをもう少し何とかしてほしかったと思います。
中身はドラゴン製品ですが、スマートキット系列であるのか、パーツの量は少なめでした。履帯もベルト式であるのが有り難いです。要するにこれは、割と初心者向けになっているのでは、と思ったりもしました。
組み立てガイドです。表紙は才谷屋さんのコミック風にデザインされています。
組み立てガイド自体はドラゴンのものが使用されていますが、公式キットの組み立てガイドに仕立てる際に生じたと思われる抜けや間違いが幾つかあります。それらについてはステップごとに説明します。
ステップ1では車輪類を組み立てます。ガルパン仕様では大幅な変更および改造が必要になります。ストレートに組み立てて良いのはBの誘導輪とDの鋼製転輪の二つです。あとはトライスターのドイツⅣ号系車輌ホイールセット等からパーツを転用しながら作ります。
各パーツを揃えました。Eの上部転輪は、劇中車ではゴム付きになるので、ジャンクパーツおよびトライスターのパーツと交換します。
組み立てました。このうち、Aの起動輪においてはガルパン仕様への追加工作を行ないます。
トライスターのパーツセットから前期型ハブキャップを2個調達し、表面を薄く削って均しておきました。
それを上図のように起動輪の中央に貼りつけ、その中心のボルトを追加しました。この形がガルパン仕様です。
続いてCの転輪を作りますが、ハブキャップは後期型なので、トライスターのパーツセットから劇中車仕様の中期型パーツを出して交換しました。
組み上がりました。これで車輪類は全て仕上がりました。 (続く)