日々の恐怖 10月31日 実は私です(1)
忘れもしない小学2年生のときの掃除の時間だ。
低学年ばかりが入る旧校舎、通称、蜂の巣校舎2階の男子トイレの入口横の壁を、同級生の斎藤君が濡れた手で叩いたところ、くっきりと手形がつき、拭いても取れなかった。
「 先生には黙ってて・・・・。」
「 うん・・・・・。」
それが『呪いの手形』として下級生に猛威を奮っていると私が知ったのは、2つ下の愚弟の入学後のことである。
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