小笠原諸島・母島ジャイアン ブログ  -GIAN'S HAPPY BLOG-小笠原諸島・母島で自然農&便利屋

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その中や暮らしで学んだことを紹介したいと思います♪

地球は生きている!!~海底火山の息吹

2021年08月20日 | 世界自然遺産と自然
■2021年8月14日の夜。
この日は入出港日で、入港の荷物を配達した後の事です。

生まれて初めて、火山雷というものをこの目で見ることができました。

この火山の場所は母島から約270km南にある南硫黄島の近くにある「福徳岡ノ場」という海底火山からでした。

火山雷というものは知っていましたが、
まさかこの母島のしかも陸上から肉眼で、
海底火山の火山雷が見えるとは思いませんでした!
地球の息吹を感じた気がして、心底感動しました☆

火山雷というのは、
火山が噴き上げる水蒸気、火山灰、火山岩などの摩擦電気により生じる現象なのだそうです。

しかし、今回はこの海底火山の発見を、思いもよらぬ展開で知ることになったのです(#^.^#)

■事は8/13のお昼過ぎ、父島のRちゃんがそろそろ台風が気になってきて、
気象衛星の画像を見ていると、南の火山列島の方に気になる雲を発見したそうです。
そこでFacebookで以下の発信をします。
「気象衛星ひまわり画像をみてたら南硫黄島の北側にある雲が、
火山性?に見えるんだけど海底で噴火してないかしら?」


それにつかさず、島民が反応し、専門家に問い合わせます。
そこで海底火山活動であることが発覚(笑)。

その後、そのFacebookを見た島民が次々に実際に目で確認した火山の雲を写真でアップし、
そこでようやくYahooニュースで報道されました。

後にRちゃんが調べると、
気象庁の第一報は13日10時30分だったそうですし、
すでにそれに気づいたTwitterの発信もあったそうですが、
僕にとってはその島民の発信に、島民が反応し自らが動いて調べて、
みんなが実際に目で雲を確認し、その後に報道が来たのがあまりにドラマティックで感動しました(笑)。

こんな情報化社会において、
島民のSNSネットワークの方が勝っていたという事実(笑)。
あまりに面白い♡
こういうの大好きです(#^.^#)♪

こちらは母島の島民が撮影した火山雲です。

正面右側に見える島が向島。
その左側にモコモコと盛り上がった雲が噴煙のようです。

僕が撮った冒頭の火山雷の写真にもこの向島の影が右下に写っています。


■僕は今回の事で初めて「福徳岡ノ場」という名前を知ったくらいのビギナーです(笑)。
調べてみると、この場所は有史以来たびたび噴火していて、
時には海面上に新しい島を形成するまでに成長して「新硫黄島」と呼称されていたそうです。

しかし、出来上がった島が溶岩でなく、軽石が積もってできていたために、
波浪の浸食により消滅し、2010年の時点では島はなく、最浅水深25mほどのギヨー(山頂部が平坦な地形をした海山のこと)となっていたそうです。
明治以降で噴火が少なくとも7回確認され、1986年までに島が3回生まれて消滅し、
2007年、2008年、2010年、2013年にも変色水が観測されたそうです。

さすが火山活動が今も続いている硫黄島の近くだけのことはありますね。
まさか、今回、お目にかかる事ができるとは!!

家族とも、島の仲間も見ることができて、とても嬉しいです♡

以前、西之島に初めて行った時も、とても感動したのですが、
今回も地球が生きていることを感じることができて、感激しました(#^.^#)


■さてさて、今回の福徳岡ノ場の海底火山、なんと噴煙が約16000km上空まで上がる大規模なものだったようで、
250km以上離れた母島や父島で噴煙が確認できたのはその為だったようです。

Rちゃんに過去の気象衛星ひまわりの画像を見るサイトを紹介していただきました♪


まずは8/13の6:00。まだ噴煙は確認できません。


8/13 7:00 噴煙が確認できます!


8/13 10:00 噴煙の規模が大きくなり、西に流れていきます。
この後くらいに父島のRちゃんは気象衛星の映像で気付いて発信しています(すごい!)☆


8/14 11:00 次の日になると噴煙はなんと台湾の方まで伸びています!!
音は聞こえましたし、この日の夜に僕は目で確認することができました!


8/15 9:00 すっかり噴煙はなくなり、落ち着いたようです。
あっという間でした。

こちらのデジタル台風というサイトで動画でまとめられています。

■今度は海上保安庁のページから写真をお借りしました。

8/13 15:00 海上保安庁撮影
これが噴火の時の様子です。ものすごい噴煙が上がっているのが分かります。
8福徳岡ノ場北方約90km、高度約6,000mから撮影。第三管区海上保安本部 撮影


8/16海上保安庁撮影
こちらが直径1kmほどの新島です。
これもほどんど軽石でできているそうで、消失すると想定されています。


8/16 海上保安庁撮影
すぐ隣の原生林が今も残る島、南硫黄島(直径約2km)が見えます。
こんなにも近くなんですね!!

しっかりとニュース映像もアップされています!
ご覧ください。
35年ぶりに新島出現!海底火山 福徳岡ノ場が噴火。【マスクにゃんニュース】



■そんなわけで、わずか2日間で幻のように見えなくなってしまった海底火山「福徳岡ノ場」。
確かに地球の生命の躍動を伝えてくれました。

8/14には地響きなのか、雷なのか、ゴゴ!という轟音が母島でも頻繁に聞こえました。
これとほぼ同時に西之島も1年ぶりに噴火したそうですが、
父島の友人に聞いたら「音はあまり聞こえないから、西之島の音ではないと思うよ」
とのことだったので、おそらく福徳岡ノ場のものだと思います。

またこの火山雷を母島のハスベイで眺めながら、美しいお月様の光も拝めました♪
幻想的な海面に続く、ムーンロード。

天上にはペルセウス座流星群。
そして横のリュウゼツランの花茎にはオガサワラオオコウモリ。


8/13は母島でついに新型コロナの陽性者第1号が発生した日です。
その日にこの火山は噴火をしました。

火山雷に流星群、美しいお月様に、島の先住民オオコウモリ。
あまりに豪華な夜はこうして更けていきました♪

■次の日は終戦記念日のお盆。
妻の大好きなお父様が亡くなっての初のお盆でした。

家族で北港に行って、
美しすぎる夕焼けを眺めながら、
美味しいちらし寿司を頂きました。

畑のオクラやローゼル、
頂いた島のカンパチが使われていて、
島の柑橘を使った酢飯も絶品で、
とても美味しかったです♪

お盆は、ご先祖様を迎え入れて、送る日。
故人のことを改めて想い、
また次の人生に進むことを感じながら過ごす時間は
とても大切なものでした。

ちなみに次女は
ジャンボ・マシュマロをせっせとコンロで焼いて楽しんでおりました(笑)。

僕はマシュマロが苦手なのですが、
焼いて食べるのは結構楽しいもんですね♪

時々マシュマロが燃えてしまって、焦りますが、
お焦げを楽しみながら、お盆の夕暮れを味わいました☆

夏とは思えないウロコ雲の美しい夕暮れ。

お盆の3が日は海に入らないことにしている我が家には、
十分すぎるギフトの連続でした♡




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