もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

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宮家を学ぶ

2021年12月04日 | 天皇・皇室

 皇統の継承に関して常に話題となる、宮家について勉強した。

 皇統を男子で継承するという伝統を守るための有力な策として、旧宮家の皇族復帰と現在の直宮家の養子縁組が挙げられている。
 旧宮家の皇族復帰については、1947(昭和22)年にGHQの指示によって皇籍を離脱した11宮家が候補として挙げられている。
 勉強した11宮家を記す(表記は創設年 始祖)と、
 ・伏見宮(1456年 崇光天皇第1皇子)※直宮家
 ・閑院宮(1718年 東山天皇第6皇子)※直宮家 
 ・山階宮(1864年 伏見宮邦家親王第1王子) 
 ・北白川宮(1870年 伏見宮邦家親王第13王子) 
 ・梨本宮(1871年 伏見宮貞敬親王第10王子) 
 ・久邇宮(1875年 伏見宮邦家親王第4王子) 
 ・賀陽宮(1892年 久邇宮朝彦親王第2王子) 
 ・東伏見宮(1903年 伏見宮邦家親王第17王子) 
 ・竹田宮(1906年 北白川宮能久親王第1王子) 
 ・朝香宮(1906年 久邇宮朝彦親王第8王子) 
 ・東久邇宮(1906年 久邇宮朝彦親王第9王子)
      であり、皇籍離脱した11宮家は全て伏見宮家の系統である。
 ちなみに、現在の皇族は
 ・秋篠宮(1990年 平成天皇第2皇子)※直宮家
 ・常陸宮(1964年 昭和天皇第2皇子)※直宮家
 ・三笠宮(1935年 大正天皇第4皇子)※直宮家
 ・高円宮(1984年 三笠宮第3王子) である。
 米印で表記した直宮家(じきみやけ)は、天皇と直接の血縁関係にある皇子や皇兄弟が創設した宮家で、皇統を保つために天皇になり得る家格とされているものの、歴代天皇のうち直宮家で継承したのは4代だけであるらしい。

 勉強して理解できたのはこの程度であるが、旧宮家の皇族復帰や直宮家の養子縁組については、皇室典範の改定以上に複雑な側面が内在するように思える。
 不敬を承知で考えれば、宮家再興についても、男子で継承できずに断絶した秩父宮・高松宮・桂宮は置くとしても、戦後に皇籍離脱した11宮家のうち直系男子で継承されている家系のみとしても財政的にすべてを再興するには困難であろうと推測する。さらに、皇籍離脱後80年近くも一般人として生活されていた人を一転して雲上人と仰ぐにはなかなかに難しいようにも思える。
 また、現在の直宮家の養子縁組による継承についても、例えば常陸宮家には内親王もおられないので、所謂「取り子・取り嫁」となる。「取り子」は旧皇族の直系男子となると思えるが、既に結婚されておられたり、帝王教育には「薹が立ち過ぎていたり」、特異な利害関係を有して居たり、・・・様々な境遇であると思う。この中から、皇統に相応し人物を「恐れ多くも」誰がどのような見識を持って推薦するのかを考えれば、藤原氏の摂関政治にも似た「天皇選び」となってしまうように思える。
 これらの懸念を薄めるための私見。
 秋篠宮家が健在のうちに、常陸宮と三笠宮家に旧皇族の未成年男子(直宮家に限る)を養子縁組するが、養子に対しては皇族としての尊称や皇位継承権を付与せず、結婚されて誕生した男子に皇位継承権を認めるというのはどうであろうか。こうすることによって、養子のあらゆる影は薄れ、王子は生まれながらの皇室教育を受け、国民の理解も進み深まると思う。
 私見が採用されたとしても皇位継承権を持つ皇族の誕生までに20~30年の時日が必要となるが、2600年の皇統を守るために今すぐにでも着手して欲しいと願うところである。


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