もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

コロナウィルス自壊とCOP26

2021年11月04日 | コロナ

 10月に中国コロナ発症者が激減した。

 激減の理由は、ワクチンの接種、国民の努力の賜物などが挙げられているが、今ウィルスの自壊説が脚光を浴びている。医学知識がないために良く理解できないが、自壊はウィルスの分裂・増殖を司るたんぱく質の変異に依るそうである。
 学説の真偽は別として、増えすぎて餌が乏しくなったためであろうかイルカやクジラが浜に向けて突進する例、木の実が不足した年には出産が激減するニホンザルの例など、生物が種の存続・保護のために自ら調節する例は数多く知られているように思う。
 細菌についても、80年間で総人口の3分の1近くが死亡したとされる中世ヨーロッパのペスト禍についても、化学的な防疫・治療薬が無いにも拘らず自然に消滅しているが、ペスト菌自体が消滅したわけではなく2004年から2009年の間にも世界では1万人以上が罹患して1,000人近くが死亡している。
 これらのことを考えると、種を維持する環境が変化したり、宿主を食い尽くすことで種自体の存続が危機に陥った場合には、生物は個体数を調節する何らかの機能を備えているように思える。
 ヒトを宿主とするヒト感染型コロナウィルスでも、宿主(人間)の減少でウィルス自体が「これ以上の増殖は無理で種自体がヤバイ」として増殖機能を変異させたのかも知れないとも思える。
 何やら新興宗教的な言い草になったが、多くの種が持っているように思える「種の防衛反応」を人間だけは持ち合わせていないようである。ヒトの宿主は地球であり地球環境であるが、COP26における討論を観ていると、危殆に瀕した宿主に対する危機感・自浄反応は鈍いように思える。温室効果ガスの削減目標についても、世界第2位の経済力を誇る中国は相変わらず途上国の地位を固持して達成時期を先進国の10年後に設定し、世界第3位の排出国インドは更に10年先送りしている。この自国経済優先の考えは、シロクマが絶滅してもツバルが水没しても、変わらないだろうし、上海水没の可能性が目前になって始めて危機感が共有されることになるのだろう。

 薄着してのエアコン下で書いている自分も大きなことは言えないが、今後は温室効果ガスの削減については我々も、今まで以上の協力・負担が必要になるのだろう。エアコン設定温度の適正化、竹林化しつつある里山・国有林の整備負担、低周波・景観・資産価値を我慢する陸上型風車の設置許容、・・・。
 自然保護活動と対極にある自分を振り返えり、自戒を込めて記すものである。


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