加計学園獣医学部の新設が認可された。
同問題については、安倍総理の交友関係や忖度等が大きく取り沙汰され、加えて前川喜平氏の"行政が歪められた"発言もあり問題の本質である文科省の岩盤規制の是非は論じられることはなかった。指導者が急激な改革を目指して行う所謂「トップダウン」の手法が、既得権益受益者との軋轢を生むことは避けられず、今回の紆余曲折も当然のことかも知れないが、本質は公務員の獣医師不足と地方活性の解決策としてのトップダウン政策(特区構想)が、守旧勢力の文科省及び日本獣医師の反対を受けただけの単純な構造であると思う。忖度や癒着を問う野党やマスコミは、文科省と獣医師会の関係や獣医師会の献金先等を追うべきではないかと思う。閑話休題。トップダウンの手法をもっての成功例は歴史上に数多い。信長の兵農分離、秀吉の太閤検地はいうに及ばず、近代にいたっても次の2件を例示したい。日露間に戦雲漂う時、海軍次官山本権平衛は明治維新の功臣ではあったが旧弊の提督の多くを退役させて、海軍兵学校や欧米留学組の少壮気鋭を充てる人事を断行して日本海海戦の勝利を得たし、関東大震災後の復興には後藤新平知事が区画整理やインフラ整備に大ナタを振るって首都機能の近代化を成し遂げた。今、加計学園獣医学部新設に異を唱える人の多くは、法律と前例を無視して民主党が強行した「事業仕分け」を激賞した人々であろうと思われる。野党もしくは革新(日本にはいないと思う)を唱える人々のトップダウンは許して、総理大臣が企図するトップダウンには難癖をつけるダブルスタンダード(二重基準)の風潮は早急に改められるべきと思う。
日本維新の会の足立康史議員が「朝日新聞死ね」とツイートして物議をかもしているそうであるが、加計問題を含めてダブルスタンダードの総本家たる朝日新聞に贈る言葉としては、まさに「言い得て妙」と思う。
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