ロシアの「ポセイドン」の実験が取りざたされている。
ポセイドンは、自走式核魚雷を水深1000mの深海で爆発させ、500mにも及ぶ超巨大津波を発生させる兵器とされている。素人考えであるが、内海で水深も浅い黒海ではそれほどの威力は発揮できないためにウクライナに対して使用されることは無いだろうが、対NATOとしては極めて危険で有効であるように思える。もし、大西洋で使用されるならば、アメリカ・EU諸国は直撃を受け、干渉波は全世界に及んで日本でも東京湾口で数m程度の津波が、さらに品川に達する頃には10m以上にも及ぶように思える。閑話休題
ロシアが戦術核の使用を示唆して以降、シェルターメーカーには問い合わせが増加しているそうで、ネット上にも国が核シェルターの整備をと訴える声も散見されるが、果たして、人間(人類)は核シェルターで生きながらえることができるのだろうか。
Jアラートが正確に機能したとしても、国民に与えられる避難時間は最大15分程度ではないだろうか。例え自宅から1㎞の位置に全ての核被害から逃れることができる国営の核シェルターがあったとしても15分間では非難することすら容易ではないだろう。こう考えれば国営シェルターは1㎞おきに作らなければならない計算となって実現は不可能であると思う。加えて、外出中であったら・出勤途中であったら・勤務先では・車椅子では・・・と考えると、ますます悲観的に思える。
一方、自宅に高性能シェルターを整備した場合には避難・生存できる確率は極めて高くなるが、残留放射能による二次被爆を避けるためには最低でも3~5日間(厚労省データ)シェルターに籠る必要があり、シェルターを出た生存者を待っているのは社会インフラが壊滅した電気も飲料水も食料もない世界である。核爆発が戦術核1~2か所であれば近傍からの救援も期待できるが、それ以上の規模であれば救援・救助などとても期待できないと思う。
ロシア侵攻直後にウクライナ市民を守ったのは、冷戦時代に作られたシェルターであることは事実であるが、通常兵器から身を隠すためには機能したであろう地下シェルターも、ポセイドンのように進化した核兵器に対しては無力であるように思える。
核シェルター避難で得られるのは、核爆発の直接被害者より一週間、永くて数週間の命であることを思えば、徒に思い悩むことやシェルター整備を渇望するのは無駄であるように思う。
東日本震災以前には高さ10mの防潮堤を税金の無駄遣いと糾弾した市民団体があり、それを超える津波被害に対して国と自治体に起因する人災と糾弾する市民団体があったと記憶しているが、アルマゲドン以後にシェルター未整備を糾弾する声は無い。何故なら、大方の人は死に絶えているから。
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