陸上自衛隊に「別班」という秘密情報部隊が存在するとされていることを知った。
脚光を浴びたのは、現在放映中の連続ドラマ「VIVANT(ヴィヴァン)」で、堺雅人氏演じる主役の所属が陸上幕僚監部運用支援・情報部別班(通称:別班)とされていることが契機であるらしいが、実は、2013年11月に共同通信専任編集委員の石井暁氏が、「陸上幕僚監部運用支援・情報部別班が、冷戦時代から首相や防衛相(防衛庁長官)に知らせず、独断でロシア、中国、韓国、東欧などに拠点を設け、身分を偽装した自衛官に情報活動をさせてきたことが分かった」と報じたことが発端であるらしい。
「別班」は都市伝説に近いものかと云えば、既に国会での質疑や安倍内閣時の菅義偉官房長官が記者会見で存在を否定しているなど、別班の存在に関してはQアノン好事家のみならず国会議員や官房長官の会見に参加できるレベルの記者も半信半疑ながら無視できないものであるらしい。
自分の考えを先に述べると、「独立国として情報機関は当然に持つべきで・持って欲しいが、秘密機関については国内法と予算の壁から自衛隊は持っていない」と考える。
特に重要な点は、若し政府に隠れて自衛隊が独自・隠密に対敵情報・テロ情報などを得たとしても、その情報を生かす・若しくは独自(政府に隠密)に反撃する術を持たないことから、情報入手に危険を冒すメリットが全くないことである。情報が価値を持つのは、その情報に対処できる意志と手段を持っていることが絶対条件であり、例えば「金の価格が高騰している」という情報も、金相場に興味があって資金を持っている人には貴重であるが、興味がなかったり資金を持たない自分には利用価値の無い噂話に過ぎない。
別班問題に火をつけた石井暁氏は、情報の価値と意義に無知であったために別班と云う格好の噂に飛びついたものであろうし、テレビの逆取材に対して別班OBの証言を得ているとしている点についても慰安婦強制連行の吉田清治氏に近いように思える。
古来「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」と云われるように、戦争・軍備に反対する人は往々にして軍人(自衛官)=悪人と思い込み、挙句には「悪人であるからには良からぬことをしているに違いない」まで発展させる。情報の価値・自衛隊の能力・流用できない予算制度、会計検査制度などを総合的かつ冷静に見れば、別班は荒唐無稽なものと解るはずである。
何よりも、自衛官はシビリアンコントロールを信奉していることを理解して欲しいものである。
千葉日報にこの記事が掲載され、私も読みました。
先日、Business Journalのネット配信記事で、この件を読み、石井氏と共同通信社の捏造記事であると思っています。
参考までにお読みください。「嘘報道」が出回る昨今なので、反日共同通信社の記事を私は信じていません。
2021.02.03 19:15 社会
松岡久蔵「空気を読んでる場合じゃない」
共同通信記者、一般人を名指しで「自衛隊を天皇の軍隊にすると唱える人物」…当人に取材せず
文=松岡久蔵/ジャーナリスト
【この記事のキーワード】防衛省, 共同通信, 石井暁, 空気を読んでる場合じゃない
ニュースサイトで読む: https://biz-journal.jp/2021/02/post_206019_2.html
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言い忘れました。私が、以前共同通信社が千葉日報に配信したこの記事を読んだ時の感想です。
「世界中の国が、武力行使できる諜報機関を持ち、世界中でスパイ活動をしている。」
「日本がそんな組織を持っているない方が、おかしい。」
「国のために命懸けの訓練をしている自衛官のためにも、憲法改正をしなければならない。」
貴方には異論があると思いますが、私は国民の一人として、このように感じました。微妙な問題なので、ご返事は無用です。
コメントを有難うございます。
ブログでも書きましたが、自分も「軍事諜報&防諜の秘密機関」は必要と思いますが、それらを持つ前提には「政治家がそれらを用いる強い意志と・躊躇、逡巡しない決断力を持つこと」が欠かせないと思っています。
平和憲法下に育った政治家・有権者が軍事情報の重要性について国際基準に到達する日を待ち望んでいます。