ロシアから63人が入国禁止を通告された。
ロシアの「何処の誰が」、「どのような計量スプーンとオペラグラスで」選定したものかもわからないが、指名された人の多くが「上等ヤン」とした高市早苗政調会長、「勲章」とした中村逸郎筑波学院大教授と同様の感想を持っているように思える。特に、志位共産党委員長に至っては「ソ連・ロシア政体は社会主義ではなく全体主義であるとして決別を宣伝した以降も、コミンテルン参加時代と同一視される軛から解放されるもの」と狂喜乱舞の体に見えるし、新聞赤旗も総力を挙げて報じているらしい。
ロシアの度量衡は不明であるが、「誰がどのようにしてリスアップした」のかは、ある程度推測できるように思える。大臣級を除いて防衛省の幹部が指名されていること、衆参の沖縄・北方特別委員会の理事が党派の別なく一網打尽的に網羅されていること、大学教授の多くが電波媒体よりも活字媒体で活躍されていること、活字媒体の主要幹部が指名される一方で電波媒体関係者は1名も指名されていないこと、から、リアルタイムに視聴覚資料を入手できる在日ロシア大使館の諜報結果ではなく、テレビをリアルタイムに視聴できない場所で、公刊の活字媒体のみを継続して分析している本国組織の分析官の手になるもののように推測できる。
また、ウクライナ情勢とロシアの蛮行を連日報道している新聞で、読売・産経・日経が指名され、朝日・毎日が指名されないことは、両紙が事変当初「ロシアの言い分も考慮すべき」と社説で主張したことと無縁ではない様に思える。天安門事件後に各紙の在中国支局が相次いで追放された中で、唯一北京支局の存続を認められた朝日新聞と同様な背景で朝毎新聞は出禁指定されなかったのかもしれない。
新聞斜め読み・読み飛ばしのせいで、日本以外でこれほどまでに「底は浅いが広範囲(玉石混交)な出禁」を通告された国があるのか把握していないが、もし日本だけであるとするならば「日本も舐められたものである」としか思えない。それは、プーチン政権指導部内で「弱小国日本であれば、この程度の脅しを掛ければ「言論は弱まって反ロ感情は沈静化する」と判断したものにほかならず、ロシアにとって日本は大した意味を持たない国とされていることを示したことに他ならないと考えるからである。
半面、出禁リストは「これらの人の言葉を聞き、主張を読めばロシアの真実が分かる」ことを教えてくれたものと受け取ることができるので、ロシアの愚行と一蹴する前にリストの活用法を考えるべきかもしれない。
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