シーボルト事件で有名なドイツ人医師シーボルト(1796〜1866年)は帰国後、地図を出版しています。
シーボルト事件とは、シーボルトが日本滞在中に手に入れた持ち出し禁止の日本地図を帰国の際に持ち帰ろうとした事件です。これらの地図は、幕府の書物奉行(書物を管理する役職)をしていた高橋景保かげやすから受け取ったものであり、中にはあの伊能忠敬による「大日本沿海輿地全図だいにほんえんかいよちぜんず」(通称「伊能図」)も含まれていたようです。
地図は幕府によって回収されたかと思いきや、シーボルトは地図の写しを作成しており、それらをもとにした地図が彼の帰国後ヨーロッパで2種類ほど出版されています。
一つ目が1832年に出版されたこちらの地図です。
この地図は高橋景保の「日本辺界略図にほんへんかいりゃくず」(1809年)をドイツ語に翻訳したものです。
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