9月24日 土曜日
下野地区のSさん宅で男女8名による被災材の分別撤去作業
現場に到着するとすでに家具・布団・マットレスなどが、分けて積まれていた。
今日の、依頼案件を伺い8名のリレーにより、全て運び出して庭先で分別積み込みをした
2回目の配送の為の積み込みも終わったのが11過ぎそこで最後の休憩をする事にした
出された菓子類やドリンクを勧められSさんを、交えてのしばしの歓談が始まった。
若い息子さんとの二人家族のSさんは、倒れた家具・割れた食器類を、二人でかたづけてきたという
最近やっと落ちた屋根瓦や、傾いた物置を知人に手伝ってもらい修理が出来たという
私がもっと早くボランティアセンターに連絡すればよかったのにと云うと、
隣りの黒川地区のようにもっと、ひどい所が有るのに自分たちの所へは、
来て貰えないと思っていたのと、最近母が亡くなったので、
考える余裕が無かったととも云われた
実は、震災前にお母さんが危篤になり、立野病院に入院したのだそうで
その時に地震があり翌15日に、見舞いに行って明日も来るからねと帰ったとか
翌未明M7.3の本震で飛び起き、息子さんと二人して車を走らせ
近くのコンビニの駐車場で夜を明かされたそうです
携帯メールに沢山の安否情報が届いたという、その中に見られないアドレスを開くと、
病院から、お母さんが本震のすぐ後、2時過ぎに無くなったとの内容だったそうです
Sさんは阿蘇市にある老人ホームの給食係をされて居られる
そのホームが避難所になり炊き出しをする事になったので
何時もより早い出勤要請をメールで受け取ったそうです
終業後、道路が至る所で通行止めのなか3時間余りかけて、熊本市内の玉泉院に辿り着いた
親族も被災しているために来られない中、翌日お母さんを息子さんと二人だけで
戸島の斎場にて荼毘に臥したそうです
それを聞きいた私は、遺骨を抱いて家財道具が、倒れ散乱している所に帰られた心情を想うと
不覚にも涙がこぼれました ボランティア失格です
ある人に、「 作業を完了して被災者に耳を傾けないより、話を聞いて作業が残る方が被災者の為だよ
ただし聞く側は、心の準備をしてから、聞くこと 」
「 依頼主さんの胸の内を語ってもらいそれを只、只聞くことに徹するのが、ボランティア
話に同情して涙など見せるのはもってのほか、依頼主さんが辛いときの想いを蘇らせるだけ 」
とも言われた、聞いてなるほどなと想ったものでした
26歳の時に御主人を亡くされたお母さんに、女手ひとつで育ててもらったSさん
少し前に、御主人を亡くされ、大きな地震に見舞われ、これからも、暫くは、厳しい環境下にある
とは想います
南阿蘇ボランティア最終日にSさんのお話を伺い、少しでもお手伝いが出来たかな
今日ここで、作業させて貰って良かったですと、Sさんに伝えたところ
Sさんが、「 大きなお力を頂きました 」 と反対に癒されました
自分の中では、ニーズがゼロになった今日が、南阿蘇村ボランティア活動は終わりと決めていました。
ホンダの軽トラちゃん・ダンプちゃん一緒に遊べて、楽しかった
依頼主さんからも、いっぱい感謝の言葉を頂きありがとう、本音で語れる友人が出来たこと
南阿蘇村に来てよかった~ 南阿蘇村の気候・佇まい、好きや~
私は被災者からの話に涙が出るのは人として当然だと思います。
だからといって涙を流さない人が薄情モンだとも思いません。
ただ涙が出るということは、被災者とおなじみ目線に立っていると言うことだとも思います。
涙を流した上で、同じ目線で人としてを励ましていく。
自分はこれも大事だと思います。
お疲れ様と 一言で片付けられない
沢山の思いを詰め込んだ時間になりましたね
涙しない方がいいと 聞いたとの ことですが
素直な気持ちで 共感して 涙が溢れたなら
お話しなさった方は 辛い気持ちを分かってもらえたと 話して良かったと 思うのではないでしょうか