コムスン、グループ内譲渡を発表…介護事業継続を狙う
(2007年6月6日(水)21:44 読売新聞)
訪問介護大手「コムスン」(東京都港区)が、厚生労働省から介護事業所の新規指定などが認められなくなった問題で、親会社のグッドウィル・グループ(GWG)は6日、コムスンの全事業を、同グループ連結子会社の施設介護会社、日本シルバーサービス(東京都目黒区)に譲渡する方針を決めたと発表した。
GWGは、「顧客へのサービス継続と従業員の雇用の確保を最優先するため」としている。
厚労省の指導で介護事業所の新規指定と更新が5年間認められなくなり、コムスンの事業所は現在の2081事業所から2011年度には426事業所にまで減少する見通しとなった。GWGは、日本シルバーサービスに事業を譲渡することで、コムスンが行っている訪問介護事業は継続できるようになるとしている。
切込隊長 が指摘しているように、行政処分を逆手にとって不採算部門の撤退・整理解雇のための理由付けに使うというのが実は本線ではないか(判例上は整理解雇には①人員整理の必要性、②解雇回避努力義務の履行、③被解雇者選定の合理性、④手続の妥当性、の4要件を満たすことが必要とされているのですが、これを一気呵成に、というわけです。)、とも思ったのですが、この作戦で本当に処分逃れができるのかわかりませんけどビジネスとしてはまだまだ儲かるということなのでしょうか。
2200事業所で6万人が利用しているとのことですが、介護には人手が必要なとはいえ1事業所30人の顧客でそもそもペイするものなのでしょうか。
下のサイトを見ると、従業員の給与からの「不当天引き」というのもあるようで、それがホントなら報酬や人員の水増しなど、わかりやすすぎるビジネスモデルではありますが・・・
ところで労働組合の抗議行動を呼びかけるサイトに「プレカリアートの反攻を、共に大きなうねりにしましょう!」 という言葉がありました。
僕は不勉強にも「プレカリアート」という言葉を知らなかったのですが、 Wikipediaによると
プレカリアート(英precariat、仏precariat、伊precariato)とは、「不安定な」(英precarious、伊precario)という形容詞に由来する語句で、新自由主義経済下の不安定な雇用・労働状況における非正規雇用者および失業者の総称(国籍・年齢・婚姻関係に制限されることなくパートタイマー、アルバイト、フリーター、派遣労働者、契約社員、委託労働者、移住労働者、失業者等を包括するカテゴリー)。
ということだそうです。
なんとなくわかるようなわからないような分類ではあります。