最後は石巻市 (昨年の状況はこちら参照)
日和山から石巻私立病院方面を望む
もともと眺望の名所で、ちょうど桜の開花の時期でもあり混雑していました。
市民病院の周辺・海岸沿いの地域はまだ建築制限がかかっているのだと思います。
海沿いに自動車のスクラップが積みあがっているのは昨年7月と同じ。
反対側(旧北上川)
中洲にある宇宙船のような建物が石森萬画館
日本製紙の工場
工業港の側は比較的復旧が進んでいて、日本製紙だけでなく飼料会社や合板会社などの工場が稼動していました。
港にも大きな貨物船が接岸していたので、港の復旧を優先して進めていた感じです。
工業港の先では瓦礫の焼却炉を建設中
焼却炉24日から稼働 宮城県受託がれき処理(河北新報 2012年03月07日)によれば
がれき量が県内最大の石巻地区(石巻市、東松島市、女川町)では4月中に、整備予定の5基のうち1基を稼働する。
とのことです。
石巻は他の自治体と比べて圧倒的な瓦礫の量なので(参照)焼却炉の建設は重要です。
旧北上川の東側にある漁港
市場は再築されていました。
ただ、市場の裏手の水産加工工場のあたりは、まだ壊れた建物を撤去して整地した状態。
中央分離帯にひっくり返っているタンクもそのままです。
このタンクは震災のモニュメントとして残す予定とか。
確かに近くで見るとポップアート風でもあります。
周りに飾りつけの展示もされてたりします。
駅近くの商店街では日常風景が復活しつつあります。
でも閉めている店も多く、全体としてはシャッター街の印象です。
総合運動公園にある仮設住宅
石巻市は宮城県第二の人口の市なだけに仮設住宅の規模も大きいです。
隣棟との間隔が想像以上に狭いのに驚きました。
海沿いの地区から内陸部にある三陸自動車道インター近くへの集団移転の計画があるようで(参照)、移転先となっている蛇田地区を見てきました。
インター近くは田んぼが多く、地主の同意さえ得られれば受託を整備するハードルは低そうです。
しかも、インター付近は既にロードサイド型店舗が多く集積しているので、住むにも便利そうです。
逆にこうやって内陸部への移転が進むと、震災前から押され気味だった中心部の商店街がより空洞化するのではないかと心配です。
石巻市、商店街の再興を加速 復興まちづくり会社を活用(2012年4月25日 日本経済新聞)によれば市も同様の課題認識を持っているようで、
市立病院を比較的被害が軽微だった駅前に移転。周囲に訪問介護の拠点や薬局、飲食店、小売店などを配し、「高齢者が歩いて暮らせる街づくり」を目指す
としています。
うまく両方が棲み分けができて活性化できれば理想的なのですが。
(前のエントリはこちら)
被災地再訪(その1)
被災地再訪(その2)
被災地再訪(その3)