操り人形といえばこんな感じだろう。両手の五本指を巧みに使う操り人形は世界各地に存在する。飯田は人形劇の聖地と言われ、コロナ禍以前、毎年夏には全国、世界から劇人が集まっていた。そんな人形劇文化のあるこの地で一人の人形が立ち上がった。
名前はモッコという。
鉄骨と地元の竹で作られた1トンのその身体は、クレーン車で吊されていて、12人の演者によって動かされる。現地に着くと、そんなモッコは地域住民に囲まれ腰を下ろしていた。マントには地元の子ども達のメッセージが書かれているとのこと。一瞬全身タトゥーに見える進撃の巨人的な身体。
実は東北六県それぞれを代表する花がデザインされている。
東日本大震災からの復興シンボル的存在なので、モッコは東北訛りなのだ。
モッコーーー!!!
こっち向いてーーー!!!
会場は中学校校庭なので、校舎からは時折生徒たちの歓声が聞こえている。そしてモッコは立ち上がり、歩き始めた。
うぉーーー
なに、このワクワク感!
時々手を広げたり目線を動かしたりすごく自然!
時々手を広げたり目線を動かしたりすごく自然!
人間みたい!
とまでは言えないけれど(笑)吊されてる感半端ないけれど(笑)それでも確かにモッコは歩いている。人は巨大なものを目の前にすると、心躍る。希望を感じさせられる。
不思議な感覚だった。そんなモッコは、この日の壮行式を終え、今は東北を歩いている。
たぶん、相変わらず自力ではなく、吊されて。
だってモッコは操り人形なんだもん。
それでも…もしかしたら夜中にクレーンなしで歩き回ってるのかも?
そんな風に思えるくらい魂のこもった魅力的な人形だった。先行き不安なコロナ禍の日本、人々は全てを解決してくれるヒーローを欲してる。
世界中で様々なハイテクを駆使しても解決できていない。
アナログな巨大操り人形モッコが…実は全てを解決するすごいヒーロー…だっていう噂があるとかないとか…。
まぁなんにせよ、一見の価値ありな巨大操り人形モッコの紹介でした!
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