昭和歌謡曲。
歌詞の1番をフルコーラスで歌える。
題名と歌手名(グループ名)がすぐ出てくる。
イントロを聞いただけで曲名を当てられる。
ファンでもないのに。
レコードを買ってるわけでもないのに。
ただラジオやテレビで聞いてるだけだったのに。
不思議だ。
そんな昭和歌謡曲の名曲をいくつも世に送り出した作詞家・千家和也さんが6月13日に亡くなられた。
山口百恵「ひと夏の経験」「青い果実」
キャンディーズ「年下の男の子」
内山田ひろしとクールファイブ「そして、神戸」
殿さまキングス「なみだの操」
平浩二「バスストップ」
・・・
アイドルから演歌まで幅広い。そしてこれらの曲の題名を書いてるだけでフレーズやメロディが思い出せる(口ずさめる)から驚きだ。
このころの歌詞というのは今ならすぐどこからかクレームが入りそうな内容ばかりだ。まだ中学生か高校生になったばかりの山口百恵に「あなたに女の子の大事なものをあげるわ」と歌わせ、当時現役高校生でデビューしたての西川峰子(現:仁支川峰子)に「あなたにあげる」と歌わせる。(なんと高校名や自宅住所までEPには掲載されてるぞ)
つい先日ソロ歌手復帰コンサートをした伊藤蘭が在籍してたキャンディーズには、今なら未成年不純異性行為だと騒がれそうな年下の男の子へのラブコールソング。左利きに対して偏見だと言われそうな曲もあるな(ピンクレディにもあるな)。フィンガ−5も森昌子も学校の先生に恋心を抱いた歌歌ってたがこれも今ならダメだろう。
未成年には大人への扉を開けさせ、大人は不倫も未練も日本海の荒波や港町で癒す。三年目の浮気くらい大目に見ろと歌うあの曲も、女を娼婦のように表現した黒沢年男の曲も今ならアウトだな。石川さゆりの「天城越え」も不倫の歌だが紅白でも平気で歌えてるよね、不思議。まぁその前に小坂明子の「あなた」なんて彼がいなくなってからも待ち続けるかなりヤバイ状態の曲だしね。
昭和の歌謡曲の世界は、今冷静に考えたらすごい歌詞ばかりだ。
そしてもう一つ特筆すべきは、どの曲もちゃんとイントロから思い出せること。っていうかイントロ聞けばそのあとに続く歌詞やメロディも出てくる。カラオケでも古い歌懐かしい歌を誰かが入れ、イントロが流れてきたら画面見ないでも誰の曲かわかるもんな。ここ最近の曲はイントロ聴いてもわからんしタイトルも出てこない。レコ大受賞曲でもミリオンの曲でもだ。なぜなんだろうか。CDやダウンロードで聞くようになってからだな。
ちなみに美空ひばりもジュリーも中森明菜も山口百恵もミリオン曲はない。あの松田聖子だって全盛期ではなく「あなたに逢いたくて」が初ミリオン曲だ。そんな中でミリオン連発してたピンクレディは異常なんだな。
そんなミリオンでもないのにちゃんと歌詞やメロディが出てくる昭和の歌謡曲は偉大だ。
さらにそんな曲のイントロを聞いただけで曲名を当てるという番組「クイズ・ドレミファドン!」。今なら絶対成立しないであろうこの番組の司会をしていた高島忠夫さんも6月26日にお亡くなりになられた。
貴乃花と若乃花兄弟と同じく、こちらも高嶋政宏と政伸兄弟が不仲だという説もあるが、確かもっと昔には不幸な誘拐事件もあった気がする。なぜか今回の記事のどこにもそんな記載がない。まぁ、わざわざほじくり返して載せる必要もないけどさ。
昭和歌謡曲の重鎮がどんどんお亡くなりになられていく。みなさんお年を召してるのだから当たり前なんだが、そんな中、都倉俊一さんが新たにデビューするアイドルグループに曲を書いたという話もある。
昭和歌謡曲パワー、すごいなぁ。
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