今日はあまい棒です。
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貧しくてバットが買えなかったあのころ、みんなこのお菓子で野球をしていました。幼馴染は今、メジャーにいます。
当たりつきで、ホームランだともう1本、ヒットは4枚でもう1本なのですが、子供のとき、ヒットが2枚出たけどそれ以上集まらず、保管しておいた当たりもそのうちどっか行っちゃったような記憶があります。野球のルールを忠実に再現したんでしょうけど、1個30円くらいのお菓子交換するのに当たりくじ4枚集めなくちゃいけないって、割に合いませんよね。秋冬限定販売なのでお早めに。
またバイト時代の思い出話をします。イベント運営の仕事の話。その日はサッカーの会場で接客を行う仕事でした。福岡のサッカーはアビスパ福岡、会場は博多の森球技場。
僕の配置は、客席と関係者以外立入禁止ゾーンの境目に立ち、お客さんが中に入ってこないよう見張りをする役目でした。その脇にはそこそこ長い階段がありました。
開場して、パラパラとお客さんが入ってきました。当時アビスパはJ2だったので、あまり集客数はありませんでした。
試合開始までまだ間がある、わりとのんびりした時間帯で、ぼーっとしながら配置に立っていると、階段で大きな音がしました。見ると、20代くらいの男の人が、うつ伏せで倒れていました。かたわらには、友達とおぼしき男の人が立ち尽くしていました。どうやら、階段を降りる途中で足を滑らせてしまったようです。
その階段は、雨が降ると滑りやすくなる、わりと危険な階段でした。記憶が曖昧なのですが、その日も雨が降っていたのかもしれません。(余談ですが、サッカーの試合は大雨が降っていようが、雷が鳴らない限り中止にならない、という決まりになっていて、よくずぶ濡れになりながら設営や撤去をしていました。聞いた話では、実際に雷が落ちたことがあって、しかも球技場の時計に落雷したため、時計が壊れたことがあるそうです)
で、たまにお客さんが、おもに下りの時に足を滑らすことがあったのですが、たいていの場合は仰向けに、お尻から倒れるので、大事に至ることはほぼなかったのです。
しかしそのお客さんは運の悪いことに、うつ伏せの体勢で頭から倒れてしまった。そして階段に頭を打ち付けてしまったのです。
倒れたお客さんは、身動きひとつしていませんでした。気絶していたのです。
僕は急いで近くにいた警備員を呼びました。警備員は無線で責任者に非常事態を伝えました。担架の手配も要求してたかもしれません。
しかしお客さんはややあって、意識を取り戻しました。朦朧としてはいましたが、自力で立ち上がったのです。念のため警備員の付き添いで医務室にお連れしました。医務室に向かう途中、「時間の感覚がない」とおっしゃっていました。
人は頭に強い衝撃を受けて意識がとぶと、直前の記憶をなくしてしまうのですね。ボクサーとか格闘家が試合でKOされると、試合の記憶を失ってしまいます。なので、リング上で意識を取り戻した時、「なんでこんなところにいるの?」ってなっちゃうんですよね。自分の足で来た覚えがないのに、なぜか試合会場にいるという感覚。自宅の布団で寝ていて、目が覚めたら突然リングの上にいた、という感覚なのです。
極端な場合、試合前の数日分の記憶までなくなってしまうこともあるし、試合後も記憶が定着しなくて、2~3日後に正常に戻る、ということもあるそうです。聞いた話では、試合で失神した空手家が、気がついたら道場の掃除をしていて、その日は試合の3日後だった、という事例があるそうです。記憶は定着しないけど体は動くし、記憶力以外の脳機能も正常に働くからそういうことが起こりえるのですね。
頭を打ったお客さんは、しばらくして戻ってきました。そのまま試合を観戦していたようですが、なぜスタジアムにいるのかよくわからない、夢の中にいるような気持ちだったのではないでしょうか。
ちなみに、お客さんが「気絶していた」と書きましたが、それは意識を取り戻したから事後的にわかったことで、倒れた姿を見た瞬間は、死んでるかもしれないと思い、肝を冷やしました。皆さんも雨の日の足元には充分ご注意ください。
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貧しくてバットが買えなかったあのころ、みんなこのお菓子で野球をしていました。幼馴染は今、メジャーにいます。
当たりつきで、ホームランだともう1本、ヒットは4枚でもう1本なのですが、子供のとき、ヒットが2枚出たけどそれ以上集まらず、保管しておいた当たりもそのうちどっか行っちゃったような記憶があります。野球のルールを忠実に再現したんでしょうけど、1個30円くらいのお菓子交換するのに当たりくじ4枚集めなくちゃいけないって、割に合いませんよね。秋冬限定販売なのでお早めに。
またバイト時代の思い出話をします。イベント運営の仕事の話。その日はサッカーの会場で接客を行う仕事でした。福岡のサッカーはアビスパ福岡、会場は博多の森球技場。
僕の配置は、客席と関係者以外立入禁止ゾーンの境目に立ち、お客さんが中に入ってこないよう見張りをする役目でした。その脇にはそこそこ長い階段がありました。
開場して、パラパラとお客さんが入ってきました。当時アビスパはJ2だったので、あまり集客数はありませんでした。
試合開始までまだ間がある、わりとのんびりした時間帯で、ぼーっとしながら配置に立っていると、階段で大きな音がしました。見ると、20代くらいの男の人が、うつ伏せで倒れていました。かたわらには、友達とおぼしき男の人が立ち尽くしていました。どうやら、階段を降りる途中で足を滑らせてしまったようです。
その階段は、雨が降ると滑りやすくなる、わりと危険な階段でした。記憶が曖昧なのですが、その日も雨が降っていたのかもしれません。(余談ですが、サッカーの試合は大雨が降っていようが、雷が鳴らない限り中止にならない、という決まりになっていて、よくずぶ濡れになりながら設営や撤去をしていました。聞いた話では、実際に雷が落ちたことがあって、しかも球技場の時計に落雷したため、時計が壊れたことがあるそうです)
で、たまにお客さんが、おもに下りの時に足を滑らすことがあったのですが、たいていの場合は仰向けに、お尻から倒れるので、大事に至ることはほぼなかったのです。
しかしそのお客さんは運の悪いことに、うつ伏せの体勢で頭から倒れてしまった。そして階段に頭を打ち付けてしまったのです。
倒れたお客さんは、身動きひとつしていませんでした。気絶していたのです。
僕は急いで近くにいた警備員を呼びました。警備員は無線で責任者に非常事態を伝えました。担架の手配も要求してたかもしれません。
しかしお客さんはややあって、意識を取り戻しました。朦朧としてはいましたが、自力で立ち上がったのです。念のため警備員の付き添いで医務室にお連れしました。医務室に向かう途中、「時間の感覚がない」とおっしゃっていました。
人は頭に強い衝撃を受けて意識がとぶと、直前の記憶をなくしてしまうのですね。ボクサーとか格闘家が試合でKOされると、試合の記憶を失ってしまいます。なので、リング上で意識を取り戻した時、「なんでこんなところにいるの?」ってなっちゃうんですよね。自分の足で来た覚えがないのに、なぜか試合会場にいるという感覚。自宅の布団で寝ていて、目が覚めたら突然リングの上にいた、という感覚なのです。
極端な場合、試合前の数日分の記憶までなくなってしまうこともあるし、試合後も記憶が定着しなくて、2~3日後に正常に戻る、ということもあるそうです。聞いた話では、試合で失神した空手家が、気がついたら道場の掃除をしていて、その日は試合の3日後だった、という事例があるそうです。記憶は定着しないけど体は動くし、記憶力以外の脳機能も正常に働くからそういうことが起こりえるのですね。
頭を打ったお客さんは、しばらくして戻ってきました。そのまま試合を観戦していたようですが、なぜスタジアムにいるのかよくわからない、夢の中にいるような気持ちだったのではないでしょうか。
ちなみに、お客さんが「気絶していた」と書きましたが、それは意識を取り戻したから事後的にわかったことで、倒れた姿を見た瞬間は、死んでるかもしれないと思い、肝を冷やしました。皆さんも雨の日の足元には充分ご注意ください。
俺なんかほとんどの記憶がないです
印象に残った出来事だけ覚えているというだけで。
日記を書いてるんですか
日記はいいですよね
記録はもう一つの脳だと思ってますから
ただ、そんなに物忘れが激しいならそういうことも起こるのかな、と思ったのです。
気にしてないからな~
死にかけた時に走馬灯で思い出せたらいいかもしれませんけどね
相馬 灯です