彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救っ
たと伝えられる招き猫と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え(戦
国時代の軍団編成の一種、あらゆる武具を朱りにした部隊編のこと)
と兜(かぶと)を合体させて生まれたキラクタ「ひこにゃん」。
笹公人の念力短歌トレーニング
【季語と短歌:俵万智に学ぶ】
さくらさくらさくら咲き初め咲き終りなにもなかったような公園
『サラダ記念日』
はなび花火そこに光を見る人と闇を見る人いて並びおり
『かぜのてのひら』
「短歌研究」4月号.2024年
笹公人 選
『リフレインの達人』
一首目の「さくらさくらさくら」、二首目の「はなび花火」、どちら
もリフレインが効果的な作品だ。俵さんが国民的歌人になった要因の
ひとつに、押韻とリフレインから或るリズムの心地よさと覚えやすさ、
音楽性があると思う。短歌の押韻は駄洒落に類するものとして過小評
価する向きもあるし、リフレインは歌謡曲的と受け取られ、マイナスに
評価される場合もある。そんなリスクのある技を駆使して数々の愛謳
歌を生み出してきたのが俵万智なのだ。
私は、俵さんをリフレインの歌人であり、リフレインの達人だと思っ
ている。和田誠さんの著作に『倫敦巴里』(1977年発行)という伝説
的な傑作パロディ本がある。本書の白眉は、川端座或「雪国」の冒頭
部分を各作家のパスティーシュで書くというコーナーだ。パスティー
シュされたのは、星新一、五木寛之、井上ひさしなど挿々たる大作家
たち。だいぶ後になって『サラダ記念日』が大ブームになると、和田
さんは『話の特集』誌上で俵さんのパスティーシュを試みた。トンネル
を抜けるとそこは北の国みな雪であるみな白である夜の底白くなりゆ
く信号所列車がとまる時間もとまる。
全9首の内の2首が、リフレインの歌である。和田さんも、俵さん
の短歌の本質はリフレインにあると感じたのだろう。
ちなみに私も『文菖別冊総特集俵万智史上最強の三十一文字』(百出
書房新社2017年)にて、俵さんのパステイーシュ短歌を試みている。
さそわれて昼の画廊に立ち寄れぱらっせんらっせんイ
ルカが笑う
子はムーミン母はセサミン好む冬 商店街に響くユー
ミン
やはり、押韻とリフレインから或る歌が二首もある。しかし、本家の
完成度にはほど遠いだろう。理想の押韻・リフレインとは、読んでし
ぱらくしたあとで、「そういえばあれは押韻・リフレインだな」と気
づくようなものだと思やはり、押韻とリフレインから或る歌が二首も
ある。しかし、本家の完成度にはほど遠いだろう。理想の押韻・リフ
レインとは、読んでしぱらくしたあとで、「そういえばあれは押韻・
リフレインだな」と気づくようなものだと思う。俵さんの歌は、押韻
やリフレインが自然すぎて、あとで気づくことが多い。私のパスティ
ーシュ短歌は、いかにもわざとらしい。俵さんの場合は、魂の内部か
ら湧き上がったものという感じがする。表現を変えるならば「言霊に
身を委ねている」とでもいえようか。俵さんの押韻・リフレインには
不思議と作為が感じられないのである。そもそも短歌の発祥とされる
スサノオノミコトの「八雲立つ出雲八重垣妻龍みに八重垣作るその八
重垣を」が、「八重垣」のリフレインで成り立っている歌なのだ。リ
フレインが歌謡曲的という理由で軽視される謂れはない。俵さんは短
歌の王道を行っている。俵さんの歌が過小評価されがちであった九〇
年代、ゼロ年代においても、私が俵万智をリスペクトし続けてきた理
由はここにあるのだ。
※ 笹 公人(ささ きみひと、1975年7月8日 - )、歌人並びにミュー
ジシャン。東京都出身・在住。文化学院文学科卒業。大正大学客員准
教授。文化学院講師。NHK学園講師。現代歌人協会理事[。日本文藝家
協会会員。
『リフレインの達人』
一首目の「さくらさくらさくら」、二首目の「はなび花火」、どちら
もリフレインが効果的な作品だ。俵さんが国民的歌人になった要因の
ひとつに、押韻とリフレインから或るリズムの心地よさと覚えやすさ、
音楽性があると思う。短歌の押韻は駄洒落に類するものとして過小評
価する向きもあるし、リフレインは歌謡曲的と受け取られ、マイナスに
評価される場合もある。そんなリスクのある技を駆使して数々の愛謳
歌を生み出してきたのが俵万智なのだ。
私は、俵さんをリフレインの歌人であり、リフレインの達人だと思っ
ている。和田誠さんの著作に『倫敦巴里』(1977年発行)という伝説
的な傑作パロディ本がある。本書の白眉は、川端座或「雪国」の冒頭
部分を各作家のパスティーシュで書くというコーナーだ。パスティー
シュされたのは、星新一、五木寛之、井上ひさしなど挿々たる大作家
たち。だいぶ後になって『サラダ記念日』が大ブームになると、和田
さんは『話の特集』誌上で俵さんのパスティーシュを試みた。トンネル
を抜けるとそこは北の国みな雪であるみな白である夜の底白くなりゆ
く信号所列車がとまる時間もとまる。
全9首の内の2首が、リフレインの歌である。和田さんも、俵さん
の短歌の本質はリフレインにあると感じたのだろう。
ちなみに私も『文菖別冊総特集俵万智史上最強の三十一文字』(百出
書房新社2017年)にて、俵さんのパステイーシュ短歌を試みている。
さそわれて昼の画廊に立ち寄れぱらっせんらっせんイ
ルカが笑う
子はムーミン母はセサミン好む冬 商店街に響くユー
ミン
やはり、押韻とリフレインから或る歌が二首もある。しかし、本家の
完成度にはほど遠いだろう。理想の押韻・リフレインとは、読んでし
ぱらくしたあとで、「そういえばあれは押韻・リフレインだな」と気
づくようなものだと思やはり、押韻とリフレインから或る歌が二首も
ある。しかし、本家の完成度にはほど遠いだろう。理想の押韻・リフ
レインとは、読んでしぱらくしたあとで、「そういえばあれは押韻・
リフレインだな」と気づくようなものだと思う。俵さんの歌は、押韻
やリフレインが自然すぎて、あとで気づくことが多い。私のパスティ
ーシュ短歌は、いかにもわざとらしい。俵さんの場合は、魂の内部か
ら湧き上がったものという感じがする。表現を変えるならば「言霊に
身を委ねている」とでもいえようか。俵さんの押韻・リフレインには
不思議と作為が感じられないのである。そもそも短歌の発祥とされる
スサノオノミコトの「八雲立つ出雲八重垣妻龍みに八重垣作るその八
重垣を」が、「八重垣」のリフレインで成り立っている歌なのだ。リ
フレインが歌謡曲的という理由で軽視される謂れはない。俵さんは短
歌の王道を行っている。俵さんの歌が過小評価されがちであった九〇
年代、ゼロ年代においても、私が俵万智をリスペクトし続けてきた理
由はここにあるのだ。
※ 笹 公人(ささ きみひと、1975年7月8日 - )、歌人並びにミュー
ジシャン。東京都出身・在住。文化学院文学科卒業。大正大学客員准
教授。文化学院講師。NHK学園講師。現代歌人協会理事[。日本文藝家
協会会員。
❏ 「ナトリウムイオンバッテリー」の量産始まる
4月29日、アメリカのスタートアップ・Natron Energyは、スマートフ
ォンや電気自動車をはじめとする多くの現行製品に使用されているリ
チウムイオンバッテリーには、環境破壊や資源の枯渇といった問題が
付きまとう。リチウムよりはるかに豊富に存在しているナトリウムを
使用し、リチウムイオンバッテリーより高速で充電できる新機軸の電
池「ナトリウムイオンバッテリー」の商業生産に着手することを公表。
尚。Natron Energyがナトリウムイオンバッテリーの生産を発表した
のは2022年のこと。2023年に予定されていた操業開始は後ろ倒しにな
つたが、アメリカでナトリウムイオンバッテリーの商業規模の生産が
始まったのはこれが史上初。また、ナトリウムイオンバッテリーの最
大の強みのひとつは、材料が入手しやすい点にあります。
Natron Energyによると、同社のナトリウムイオンバッテリーは、ナ
トリウムの他にアルミニウムや鉄、マンガンなど豊富に入手可能な素
材だけで製造されているとのこと。さらに、発表によると、Natron E
nergyのバッテリーはリチウムイオンバッテリーの10倍の速度で充放
電し、即時の充電も可能であるため、短いサイクルで充電と放電を繰
り返すバックアップ用バッテリーに適している。また、5万サイクルと
いう推定寿命も、この用途に向いている。
さらに、その一方で、2022年の記事には「Natron Energyのバッテリ
ーのエネルギー密度は70Wh/kg」と記載されており、モバイル用途に
するにはこの2倍以上は必要とされているため、当面は据え置き型の
みが生産される計画です。2021年に160Wh/kgのナトリウムイオンバ
ッテリーを発表し、電気自動車向けに200Wh/kgのエネルギー密度の
実現も目指している中国のバッテリーメーカー・CATLなど、競合他社
も続々とこの分野に参入。
【関連情報】
1.Natron Energy Achieves First-Ever Commercial-Scale Production
of Sodium-Ion Batteries in the U.S. (ナトロン・エナジー、米国
で史上初の商業規模のナトリウムイオン電池生産を達成)| Business
Wire
https://mms.businesswire.com/media/20240428240613/en/2112031/19/
Natron_Web_Banner_Video_Final.mp4&.mp4?download=1
2.Low-crystallinity conductive multivalence iron sulfide-embedded S-doped
anode and high-surface area O-doped cathode of 3D porous N-rich graphitic
carbon frameworks for high-performance sodium-ion hybrid energy storages -
ScienceDirect
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S2405829724001958
3.KAISTがわずか数秒で急速充電できるナトリウム電池を開発
※ これからは、電機自動車以外は。電子機器機専用二次電池製造事
業で独占だねと思わせる情報ですね。これは凄いと。^^;...
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4月29日、アメリカのスタートアップ・Natron Energyは、スマートフ
ォンや電気自動車をはじめとする多くの現行製品に使用されているリ
チウムイオンバッテリーには、環境破壊や資源の枯渇といった問題が
付きまとう。リチウムよりはるかに豊富に存在しているナトリウムを
使用し、リチウムイオンバッテリーより高速で充電できる新機軸の電
池「ナトリウムイオンバッテリー」の商業生産に着手することを公表。
尚。Natron Energyがナトリウムイオンバッテリーの生産を発表した
のは2022年のこと。2023年に予定されていた操業開始は後ろ倒しにな
つたが、アメリカでナトリウムイオンバッテリーの商業規模の生産が
始まったのはこれが史上初。また、ナトリウムイオンバッテリーの最
大の強みのひとつは、材料が入手しやすい点にあります。
Natron Energyによると、同社のナトリウムイオンバッテリーは、ナ
トリウムの他にアルミニウムや鉄、マンガンなど豊富に入手可能な素
材だけで製造されているとのこと。さらに、発表によると、Natron E
nergyのバッテリーはリチウムイオンバッテリーの10倍の速度で充放
電し、即時の充電も可能であるため、短いサイクルで充電と放電を繰
り返すバックアップ用バッテリーに適している。また、5万サイクルと
いう推定寿命も、この用途に向いている。
さらに、その一方で、2022年の記事には「Natron Energyのバッテリ
ーのエネルギー密度は70Wh/kg」と記載されており、モバイル用途に
するにはこの2倍以上は必要とされているため、当面は据え置き型の
みが生産される計画です。2021年に160Wh/kgのナトリウムイオンバ
ッテリーを発表し、電気自動車向けに200Wh/kgのエネルギー密度の
実現も目指している中国のバッテリーメーカー・CATLなど、競合他社
も続々とこの分野に参入。
【関連情報】
1.Natron Energy Achieves First-Ever Commercial-Scale Production
of Sodium-Ion Batteries in the U.S. (ナトロン・エナジー、米国
で史上初の商業規模のナトリウムイオン電池生産を達成)| Business
Wire
https://mms.businesswire.com/media/20240428240613/en/2112031/19/
Natron_Web_Banner_Video_Final.mp4&.mp4?download=1
2.Low-crystallinity conductive multivalence iron sulfide-embedded S-doped
anode and high-surface area O-doped cathode of 3D porous N-rich graphitic
carbon frameworks for high-performance sodium-ion hybrid energy storages -
ScienceDirect
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S2405829724001958
3.KAISTがわずか数秒で急速充電できるナトリウム電池を開発
※ これからは、電機自動車以外は。電子機器機専用二次電池製造事
業で独占だねと思わせる情報ですね。これは凄いと。^^;...
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❏ 飛翔黄金の時代 ❏
「エーデルワイス」(英: “Edelweiss”):ロジャース&ハマースタ
インの楽曲。作詞はオスカー・ハマースタイン2世、作曲はリチャー
ド・ロジャース。ハマースタインの遺作であり、ロジャース&ハマー
スタイン最後の楽曲。1959年のミュージカル『サウンド・オブ・ミュ
ージック』に最後に付け加えられた。オーストリアを象徴する花であ
るセイヨウウスユキソウ(エーデルワイス)を愛でる歌詞のこの曲は、
劇中ではドイツに併合された祖国を離れるゲオルク・フォン・トラッ
プ大佐によって歌われ、祖国愛を表現するものとなっている。
インの楽曲。作詞はオスカー・ハマースタイン2世、作曲はリチャー
ド・ロジャース。ハマースタインの遺作であり、ロジャース&ハマー
スタイン最後の楽曲。1959年のミュージカル『サウンド・オブ・ミュ
ージック』に最後に付け加えられた。オーストリアを象徴する花であ
るセイヨウウスユキソウ(エーデルワイス)を愛でる歌詞のこの曲は、
劇中ではドイツに併合された祖国を離れるゲオルク・フォン・トラッ
プ大佐によって歌われ、祖国愛を表現するものとなっている。
● 今夜の寸評: ガザ虐殺に想う
新緑や 人命重し 地球より
新緑や 人命重し 地球より
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