庭のモチノキを、思い切って伐採しました。
もともとは、造園業者が夏椿(シャラの木)を植えてくれた場所なのですが、夏椿はいつしか枯れてしまい、そのあとに、なぜか植えたわけでもないのに、欅(ケヤキ)の木が芽生え、グングン成長して、5メートルほどの高さに達しました。さすがに、これ以上、大きくなると手に負えなくなるということで、欅の木は伐採しました。
すると、そのあとに、これまた植えたわけではないのに、今度はモチノキが芽生えて、やはり5メートルほどの高さに達したのです。数年前に、樹高を抑えるため樹幹を切り落としたのですが、素人剪定の悲しさ、枝ぶりが悪くなり、隣り合わせの果樹と干渉したり、根本周りの花々への日当たりも悪くなってきたので、このたび、思い切って伐採することにしました。
ほどよく茂っていた頃には、メジロが中に巣を作ったりもしたのですが、私の手入れの悪さから、手直しの仕様がなくなってしまったのは、樹木とはいえ、申し訳ない思いです。
チェーンソーがないので、ノコギリで難儀しながら、のんびり3日がかりの作業となりましたが、感謝してお清めもした甲斐があって、ケガもなく終了しました。
作業途中、ふと思ったことがあります。私たち団塊の世代は、これまで日本経済の成長に貢献してきたはずなのですが、老齢化した現在、逆に社会の重荷になっているのではないか、と。これまでわが庭の緑化に貢献し、鳥たちにも憩いの場を提供してきてくれたのに、今になって厄介扱いすることになってしまったモチノキに、思わず自分自身を重ね合わせてしまいました。
(写真上)© すべての枝を払いました。
(写真上)© 慎重に脚立に乗って、上3分の1ほどをブツ切り。
(写真上)© 下3分の1を残した状態。
(写真上)© 根本にノコを入れていきます。水分が涙のように出てきて、思わず「南無阿弥陀仏」と唱えました。根本の方が細く見えるのは、やや上から構えたカメラの遠近法のせいです。実際には、もちろん根本の方が太いです。
(写真上)© 切り株です。最大直径17センチ。切り口は岩のような色合いです。抜根は無理なので、このまま、庭のデザインの一部とします。