小さなシンボルツリーを横から見ると、
こんな感じになりました
右端にキャディーさんと旗竿が写っていますので、
案外にグリーンは近くにあったわけです
セミラフをグリーン周辺に広く刈り込んで、
更に端は深いラフになっているのがわかります。
左サイドに深いラフが見えます。
こういうセッティングは、本格的でカッコイイのですけど、
手間が掛かるので、なかなかお目にかかれません。
いわゆる名門と言われるところや
比較的にプレー代が高いコースに行くと
「どうだ」と威張ったように見ることが出来ます。
この日のラフは12センチの刈高だったそうで、
少しボールが沈むと、長いクラブは全く使えませんでした。
(少し前に、無理をして痛い目に遇いましたから)
色々な考え方がありますが、ラフが伸びていて
曲げた罰として機能すると、ゴルフは急に難しくなります
こういうコースでばかりプレーしている一部の人が、
「夏のゴルフは冬のゴルフより難しい」
と当たり前のように話す真相が見えるような気がします。
グリーンの後をカートが走ることは多々ありますし、
グリーンの奥が低くなっていることも多々ありますが……
奥が低くなっていて、そこをカートで走るということは、
ありそうでなかなかありません
1本の小さな木がありました。
コースから見れば、ここからは下っているという目印になり、
ボールを追う目も目標があると立体視しやすくなるので
こういう傾斜では一般的なものです。
奥からフッと見上げると、その小さな木が
とてもシンボリックなものに見えました。
慌ててカメラを手にして撮った1枚です
ホールのシンボルとして利用している大きな木は
よくありますし、惚れ惚れしたり、神々しく感じたりもします
でも、舞台裏から見上げた小さな木に
どういうわけかシンパシーを感じて、頑張ろうぜ、と思いました
見上げた空は曇っていました。
バックヤードから見上げる背景は青空ではなく、
こういう空のほうが絵になると思ったりしました。
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わかりにくいですけど、画像の中央奥にグリーンがあります。
やや左手前にバンカーがあります
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ダラダラとした上りのホールです。
いわゆる古い林間コースで、高低差がある土地の場合、
日本人設計家のベテランクラスの方々で感心させられるのが、
このような登り坂のホールです
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ピンが見える、ということが上りのホールでは
安心感になりますが、まずは、そういうための工夫の巧みさです。
グリーンの手前をかなり削ること。
全体の傾斜の限界角度。
グリーン手前と全体の形状。
細かいテクニックに溢れています。
そして、ビジュアルです
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これは設計家より、コース管理スタッフのゴルフへの知識や
技術による部分が大きいと思いますが、
フェアウェイの芝生のカットラインを
グリーン右の花道があるオープンスペースに向けてつけています。
グリーンの右に向かっているわけですけど、
傾斜に対して斜めのラインになることで
上り坂は緩く感じる効果があります。
あまり評価されない大ベテランの日本人設計家も
こうして見ると、なかなか渋い仕事をしている例があるのです
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