横浜市では新型コロナ感染が私の身近まで広がっている。私がいるNPOの放ディサービスでも、来る子どもたちのなかに、陽性になったとか、濃厚接触者で自宅待機しているとかの子が出てくるようになった。
NPOスタッフのかなりは、すでに新型コロナワクチンを接種している。スタッフによっては、接種して1週間して腕がはれたり、腕が上がらなかったりしている。発熱する人は多く、38度、39度、40度と記録を争っている。
接種している子どもたちも増えてきている。
ワクチンは健康な人に接種するのであるから、安全性が高くないと困る。
1か月前の朝日新聞の文化欄に、隠岐さや香が18世紀の天然痘ワクチン接種の死亡率が200人に1人とあった(『18世紀の予防接種論争』)。これは極端だが、現在の新型コロナワクチン接種の死亡率は100万人に1人とどこかでみた。日本の総人口は1億3千万人だから、1億人が接種すれば100人が死ぬこととなる。
推察するに、隠岐さや香の言い分は、統治者にとっては新型コロナの死亡率は0.1パーセントだから接種の死亡率は十分低いかもしれないが、個人にとっては命は1つしかないので確率的に扱われるのは嫌だというものだ。
たしかに確率で話をすますのは乱暴である。どういう人が接種で死ぬのかを解明して、リスクの高い人が接種を避ければ、死亡率をゼロにできる。
それに、日本での死亡例は100万人に1人より高いように見える。接種率が高ければ、政府の責任がはたせたわけでない。
このなかで、モデルナ社のワクチンに混入物があった事件が起きた。これは決してあってはならないことだ。普通、医薬品に不純物が混入しておれば、ただちに製薬会社に業務停止の命令がだされ、医薬品の回収がはじまる。私は、現在、9種の医薬品を服用しているが、ジェネリックの医薬品に、ここ毎年、回収が起き、ジェネリックを供給する会社が変わっている。
ワクチン接種の需要が世界的に拡大しており、技術レベルの低い企業にも委託して製造していると思える。政府は安全だと言っているが、どうして安全だとわかるのか。原因究明を当事者の企業に任しているだけで十分か。日本の企業なら、政府機関が直接工場の査察を行っていただろう。外国の企業であろうとも、少なくとも混入物がなにかを政府の責任で追及しないといけない。
多くの国民は、強い副作用を受け入れて、接種しているのだ。この点を政府は理解して、問題に対しないといけない。
また、気になっているのは、ワクチンが想定された効用がないということである。最近、ワクチンを接種しても、感染しないのではなく、重症化しないと厚労省が言い替えている。
それに「ブースタ接種」をアメリカで推進しているが、これは時間とともに接種効果が薄れるから、3回目の接種をしましょうということにすぎない。
デルタ株が感染力が高くて、集団免疫自体が神話になりつつある。
ワクチン接種しか言わない菅義偉の新型コロナ対策は破綻している。感染のリスクの高い行動を各自が控えるという感染症対策の基本に立ち戻る必要がある。