猫じじいのブログ

子どもたちや若者や弱者のために役立てばと、人権、思想、宗教、政治、教育、科学、精神医学について、自分の考えを述べます。

ひとりで悪意に闘っていると人の善意が信じられなくなるものだ

2021-12-11 23:21:04 | こころ

私の妻の姉、すなわち、義理の姉が認知症に入りかけ、被害妄想が出てきた。ほかの人が勝手にはいってきて家の中をかき回していると言う。きょう、また、私の兄の娘からパソコンで監視されているという電話がかかってきた。離婚調停員が相手の意向ばかりを聞いていると言う。

76歳の義理の姉は、自分の子どもが小さいときに、50年近く前だったと思うが、離婚した。父親が彼女を実家に引き取って、自分の勤めていた高校の職員にした。その父親も死んで30年以上が経っている。母親は5年前に死んだ。昨年は、飼っていた猫が14歳で死んだ。自分だけが損していると思うようになった。自分が損をしてきたと思うだけでなく、いま、周りの人間が悪意をもって自分に害を加えていると、言うようになった。

兄の娘も自分が兄に抱きしめられた記憶がないと言う。結婚しなければいけないと思って、なんとなく結婚してしまったと言う。母親は10年前に静岡で死んだ。父親である兄は大阪で一人暮らしをして死にかけている。

約7年前から、夫が出ていって、家賃や光熱費は夫が払うが、食費や子どもの教育費を払ってくれないと言う。自分は工場やレストランで働いていて、夫だけがいい思いをしていると言う。コロナ禍の去年、離婚調停が通知され、相手には弁護士がついていて、相手の言い分ばかりが伝えられてくると言う。そして、きょう、IT業界に務めている夫によって、家のパソコンが自分を監視している、と私に言った。

孤立しているヒトは、被害妄想に取りつかれる。被害妄想に取りつかれると、ますます、孤立する。

確かに、悪意をもっているヒトが社会にいる。いっぱいるだろう。孤立していると、ひとりでその悪意に立ち向かわねばならない。ひとりで悪意に立ち向かっていると、善意のヒトを信じられなくなってくる。そこに、被害妄想が生まれる余地がでてくる。

義理の姉も兄の娘も離れたところに住んでいて、孤立している。

被害妄想に陥るまえに、地域の行政機構、地域の政党組織、地域の宗教組織は、もう少し、彼女らのようなヒトビトに寄り添ってアドバイスをおこうことはできないのだろうか、と私は思う。ゴミ屋敷がテレビで報道されるのをみると、ゴミ屋敷を非難するだけで、地域住民に追い詰められた彼らが被害妄想に陥っていることを無視している。きれいごとを言ってすまされない。



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